研究課題/領域番号 |
19H00627
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所 |
研究代表者 |
野山 広 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究領域, 准教授 (40392542)
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研究分担者 |
岩槻 知也 京都女子大学, 発達教育学部, 教授 (60263191)
石黒 圭 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究領域, 教授 (40313449)
藤田 美佳 奈良教育大学, 次世代教員養成センター, 研究部員 (90449364)
石川 慎一郎 神戸大学, 大学教育推進機構, 教授 (90320994)
横山 詔一 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (60182713)
前田 忠彦 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (10247257)
名嶋 義直 琉球大学, グローバル教育支援機構, 教授 (60359552)
大安 喜一 東京医療保健大学, 未登録, 特任教授 (50789576)
石井 恵理子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (90212810)
佐藤 郡衛 明治大学, 国際日本学部, 特任教授 (20205909)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 日本語リテラシー / リテラシー調査 / 基礎教育 / 日本語使用 / 日本語の位置付け / 母語/第一・第二言語/継承語/外国語 / 調査方法の開発 / 学際的研究 / 縦断・横断調査 / 基礎教育保障学 / 日本語の位置付けの多様性 / 日本語リテラシー リテラシー調査 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、現在の社会状況や多様な言語・文化背景を持った日本語使用者が共存・共生する時代に応じた(約70年ぶりの)日本語リテラシー調査(主に読み書きの力に関する調査)の実施に向けて、調査方法の開発を目指す。そのために、以下の1)~3)の実態調査(国内外)、コーパス構築、学際的な観点(基礎教育保障学、日本語教育学、生涯学習論、統計科学、異文化間教育などの多様な分野)からの分析・検討、国際シンポジウム等を実施するとともに、調査の在り方(方向性)や姿勢の追求(追究)、調査方法の開発、試行調査を行う。 1)日本語使用の実態調査 2)コーパス構築とデータ分析 3)調査方法の開発
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研究実績の概要 |
2021年度は、コロナ禍の中、日本語リテラシー調査の方法開発に向けた準備として、以下の実態調査(国内外)に向けた交渉、ネットワーク構築等や、実際のパイロット調査を行う予定であった。 日本語使用の実態調査:日本語使用者の日本語の位置付け(母語/第一・第二言語/継承語/外国語等)の多様性を踏まえ、夜間中学の生徒や地域の日本語教室の学習者に対して、日本語リテラシーの習得や言語生活に関する縦断調査を行うと共に、補完的調査として海外の補習授業校の生徒や大学の学生に対して同様の横断調査を行う。 具体的には、リテラシー調査の先進国(韓国、豪州、ドイツ、米国など)を訪問して、現地のリテラシー調査やリテラシー教育の関係者と面会し、情報収集、意見交換を実施する予定であったが、コロナの影響で結局実施出来なかった。また、国内外の調査に向けた準備として、まず国内(関東と関西の夜間中学の生徒)の日本語使用実態調査(2021年~2022年に実施予定)、その補完的調査としての海外(米国:プリンストンを予定及びドイツ:ベルリンを予定して、日本語補習授業校の生徒)の日本語使用、言語生活等の実態調査(2021年、2022年に実施予定)に向けた交渉やネットワークづくりを行う予定であったが、コロナの影響でほとんど対面ではできなかった。その他、国内(地域の外国人定住者)の日本語使用実態調査(2021~22に実施予定)についても実施出来なかった。 これらの日本語リテラシー調査の方法開発に向けた諸活動は、将来の実施が期待される本調査(1948年、55年の調査以来、約70年以上ぶり)に向けた基礎資料作りとして実施、展開しているものである。また、本科研の最終目標である試行調査(TS = Trial Suruvey:2023年予定)の実施に向けて行う予定であったが、実際には殆ど現地に行くことが出来ず、計画通りにはいかなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
理由 2021年度中に、本来2020年度に実施予定であった本研究計画の主目的の一つである国内外の多様な日本語使用者の実態調査に向けた準備として、政策評価に関するフォーラム(ワークショップ等を含む)をオンラインで(元々は対面で開催の予定であったものを)開催することができた。この開催を通して、これまでの関連した政策の評価の在り方を省察しつつ、その成果を踏まえつつ、今後の日本語リテラシー調査の方法開発に向けて前進することができた。 しかしながら、上記の日本語使用者の実態調査(国内外の日本語使用者の日本語の位置付けの多様性を踏まえ、夜間中学の生徒や地域の日本語教室の学習者に対して、日本語リテラシーの習得や言語生活に関する縦断調査を行うと共に、補完的調査として海外の補習授業校の生徒や大学の学生に対して同様の横断調査を行うこと)に関しては、コロナの影響で、対面での調査が前提だったこともあり殆ど実施することができなかった。その関係で、研究の進捗が遅れてしまい、関連した予算の多くは、2022年度に繰り越されることとなり、研究の進捗が遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度以降は、2020年度に実施できなかった政策評価に関するフォーラムをオンラインではあったが開催することができた。更に、コロナ禍の状況を踏まえながら、以下の研究計画を可能な限り実施・展開した。以下が、今後の研究の推進方策1)~7)である。 1)キックオフシンポジウムの開催と調査・研究の準備(情報収集と検討)、2)国内調査1):関東と関西の夜中の生徒の日本語使用実態調査(2022、2023の予定) 補完的調査=海外調査①:海外の日本語補習授業校で、生徒の日本語使用、言語生活等の 実態探究(2022の予定) 3)国内調査2):集住・散在地域の定住者の日本語使用実態調査(2022、2023の予定)、補完的調査=海外調査②:中国(漢字圏)とドイツ(非漢字圏)の大学で、大学生の外国語としての日本語使用、言語生活等の実態探究(2022の予定) 4)国内外の調査で収集したデータのデータベース化、データの学際的分析(2022~23) 5)リテラシー調査の先進国(韓国、豪州など)調査:情報収集、意見交換(2019、2022~2023) 6)国際シンポジウムの企画・開催(2023):全体総括と国内外への発信 7) 調査方法の開発、試行調査(TS)の実施(2023) 1)のキックオフ国際シンポの開催を経て(その成果を踏まえて)、2021年度中には、調査・研究、リテラシー調査方法の開発に関する国内外の情報収集やネットワーク構築が更に進展した。コロナの影響が小さくなった後は、5)のリテラシー調査の先進国の調査を行いながら、2 )3)4)6)7)の実施、展開、充実に向けたネットワークの構築・拡充・深化と、現地での情報収集、関係者との情報交換等を行いながら、本研究を推進する予定である(なお、2022年度以降については、別経費で研究をする予定となり、その関係で、繰越については辞退することとなった)。
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