研究課題/領域番号 |
19H00628
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
阿部 修士 京都大学, 人と社会の未来研究院, 教授 (90507922)
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研究分担者 |
中井 隆介 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定准教授 (10576234)
上田 祥行 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定講師 (80582494)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
44,070千円 (直接経費: 33,900千円、間接経費: 10,170千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2022年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2021年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2020年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 意思決定 / 認知神経科学 |
研究開始時の研究の概要 |
わたしたちは日常生活の様々な場面で、正直にふるまうか、嘘をつくかの意思決定を迫られる。正直さの脳のメカニズムについての研究は、ここ10年ほどで著しい進展が見られており、特に申請者は、不正直さを促進する要因として、脳の報酬系の関与を明らかにしてきた。しかしながら、不正直さを抑制する要因の詳細については、未だ明らかではない。本研究では、不正直さの抑制に関わるであろう神経ネットワーク-特に情動の処理に関わる領域の関与について、複数の研究手法を相補的に用いることで、世界に先駆けたエビデンスの発信を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、1)潜在連合テスト(IAT)を用いた行動実験、2)健常実験参加者を対象とした脳機能画像実験、3)パーキンソン病を対象とした神経心理学的研究、4)サイコパスを対象とした脳機能・脳構造画像実験、を実施した。これらの実験を通じて、特に情動や動機づけといった側面に注目することで、正直さの意思決定の背景にある認知神経基盤を明らかにすることを目的とした。本研究では、潜在的態度や情動、動機づけに関わる諸要因が意思決定に与える影響を示すと共に、その神経基盤の解明に資する知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、正直さの認知神経基盤を明らかにするための一連の実験研究を行った。特に潜在連合テスト(IAT)を用いた研究からは(Hatta et al., 2022, Journal of Experimental Social Psychology)、嘘に対する潜在的態度の個人差が実際の利己的な嘘の頻度を規定している可能性を明らかにした。こうした研究成果は、社会生活における様々な場面で生じる不正行為のメカニズムの一端に迫るものであり、不正を未然に防止する、もしくは早期に検出するといった社会実装につながる可能性がある。
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