研究課題/領域番号 |
19H00639
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分12:解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
儀我 美一 東京大学, 大学院数理科学研究科, 特任教授 (70144110)
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研究分担者 |
利根川 吉廣 東京工業大学, 理学院, 教授 (80296748)
山本 昌宏 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (50182647)
三竹 大寿 東京大学, 大学院数理科学研究科, 准教授 (90631979)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,810千円 (直接経費: 33,700千円、間接経費: 10,110千円)
2023年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2022年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2021年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 界面運動方程式 / 弱解 / 粘性解析 / 変分解析 / 実解析 / クリスタライン平均曲率流方程式 / 小林・ワレン・カーターエネルギー4階方程式 / 有界平均振動関数 / クリスタライン曲率流方程式 / 鋭敏界面極限 / 分数冪時間微分方程式 |
研究開始時の研究の概要 |
発展型偏微分方程式で記述される現象においては、何らかの平滑化効果があっても、ちぎれる液滴のように動的特異構造が生じうる。このような動的特異構造が発生した後も解を追跡するためには、微分できない関数を解とみなせるような解概念の拡張が必要となる。 本研究では、非線形性や非局所性が強い拡散型偏微分方程式に対して、動的特異構造を許容する新たな解(弱解)の概念を導入し、方程式の時間大域可解性および解の挙動を、粘性解析、変分解析、関数解析、漸近解析、実解析の新手法開拓により解明する。また結晶成長分野、画像処理分野、流体力学分野等の諸科学に展開する。
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研究実績の概要 |
拡散・平滑化効果が非局所的な非線形拡散方程式を中心に、動的特異構造を許す弱解の概念を構築し、その解の性質を調べることを目的とする。典型的な動的特異構造として結晶成長分野の「ファセットを伴う成長」を扱った。次の5つのテーマについて研究成果をあげた。 1. 特異拡散方程式とその応用:クリスタライン平均曲率流方程式についてのこれまでの研究成果をまとめたサーベイ論文を執筆した。 2. 弱解の安定性と長時間挙動:4階のクリスタライン方程式について特殊な場合ではあるが、区分的線形の形状変化について記述することに成功した。また、任意の多角形から出発した平面クリスタライン流方程式の弱解(等高面解)は、瞬時にある種の許容多角形になることを示した。 3. 多粒界モデル:典型的なエネルギーである小林・ワレン・カーターエネルギーの特異極限を特徴づける。 4. 異常拡散現象:粘性解理論と超関数理論の比較を行った。 5. ナヴィエ・ストークス方程式:プリミティブ方程式を異方的ナヴィエ・ストークス方程式より厳密に導出した。方程式の数学解析の基礎であるヘルムホルツ分解を、有界平均振動関数の空間に対して行うことを可能とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題ごとに着実に成果をあげている。コロナ禍で対面での国際会議出席などは一部自粛してきたが、オンラインでの参加等によりその分を補ってきた。
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今後の研究の推進方策 |
課題ごとに成果を取りまとめつつ、国際会議等で積極的に成果を発表していく予定である。
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