研究課題/領域番号 |
19H00652
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
勝本 信吾 東京大学, 物性研究所, 教授 (10185829)
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研究分担者 |
遠藤 彰 東京大学, 物性研究所, 助教 (20260515)
中村 壮智 福岡工業大学, 工学部, 准教授 (50636503)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2019年度: 17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
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キーワード | トポロジカル端状態 / スピン量子ビット / 量子ホール強磁性体 / 量子スピントロニクス / 量子コヒーレンス / 量子ホール絶縁体 / エッジ状態 / 非断熱遷移 / 量子ビット / トポロジカル物質 / 端状態 / 量子微細構造 / スピン軌道相互作用 / トポロジカル絶縁体 / ヘリカル端状態 / 量子ホール効果 / カイラル端状態 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,トポロジカル物質を用いた量子ドット,量子細線,量子リング,これらの繰り返し構造などの量子構造を作製し,その中でトポロジカル端状態がどのような量子コヒーレンスを示すかを調べる.特に,孤立スピンによるスピン反転散乱で時間反転対称性が破られた場合の量子デコヒーレンス,散乱スピン間に相関が生じた場合にそれがどう変化するか,を重要な命題として実験的に調べる. 量子構造中では時間反転散乱間に相関が生じて高い量子コヒーレンスが取り戻されることが期待され,これを使用してロバストな量子効果デバイスを提案し,実験的に実証する.更に,量子構造により疑似的にトポロジカル状態を発生させる.
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研究成果の概要 |
典型的トポロジカル端状態である量子ホール端状態,更にそのスピンが相関効果により偏極した量子ホール強磁性体において,高い量子コヒーレンスとスピンの制御性,検出容易性,などを用いて,端状態量子スピントロニクスを展開した.スピン偏極端状態電子を「飛行量子ビット」として扱い,スピン状態の初期化,ブロッホ球内での天頂角,方位角の制御,すなわちユニタリー変換を,軌道形状を制御することで自在に行えることを示した.これを使ったマッハ-ツェンダー干渉計を用いて,干渉経路を接近させ,一つの端のみ使用することで電磁雑音を無力化し,mmオーダーに迫る極めて長いコヒーレンス長を実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子コンピュータ実現技術において,固体量子ビットの優位性は,集積可能性,サイズの縮小可能性にある.単一電子の電子スピンは最も小さい量子ビットを構成できる可能性を持っている.本研究では,トポロジカル端状態を伝播する電子のスピンが,経路の空間形状制御によってユニタリー変換可能なこと,極めて長い距離にわたって量子コヒーレンスを保ち得ることを示し,「飛行量子ビット」としての応用に極めて有望であることを示すことができた.学術的には,量子デコヒーレンスを生じる理由が,重ね合わせ状態のそれぞれに異なる擾乱が加わるためであることを立証できた点が重要な成果と考える.
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