研究課題/領域番号 |
19H00661
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分13:物性物理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
田中 良和 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, 特別嘱託研究員 (90250109)
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研究分担者 |
大浦 正樹 国立研究開発法人理化学研究所, 放射光科学研究センター, チームリーダー (50250113)
田中 義人 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (80260222)
木村 剛 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80323525)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,150千円 (直接経費: 35,500千円、間接経費: 10,650千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2019年度: 21,970千円 (直接経費: 16,900千円、間接経費: 5,070千円)
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キーワード | 強相関電子系 / 放射光 / 共鳴X線回折 / 放射光実験 / X線回折 / 拡張多極子秩序 / 強相関系 |
研究開始時の研究の概要 |
共鳴X線回折は,X線の偏光を利用し通常のX線回折では見えない固体中の軌道,スピン,電荷などの秩序状態を観察できるユニークな実験手法である.この研究課題においては,キラル物質,マルチフェロイック物質に現れる多様な不均一構造を形成する軌道ドメイン,磁気ドメインの観察とその制御を行う.特に,時間,空間反転対称性を破る拡張多極子秩序の観察と制御に挑戦し,その物質的性質を解明する.この目的を達成するため,微細ドメイン構造に対し,円偏光X線集光ビームによるナノイメージング回折技術を開発する.またドメイン構造を制御するために,現在我々が保持している電場,磁場,温度以外に超短パルスレーザービームを導入する.
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研究成果の概要 |
キラリティは時間,空間反転をともに破る拡張多極子に内在し,異常輸送現象の発現や磁性絶縁体における非自明な交差相関などの新たな現象を説明する鍵となっている.拡張多極子が織りなすドメインとその制御を行うため,我々は,円偏光を用いた共鳴X線回折による開発研究を行った.軟X線領域においてゾーンプレートによる集光システムを構築し,従来の空間分解能を飛躍的に向上させることができた.拡張磁気秩序の研究として,六方晶フェライトSr3Co2Fe24O41,CuOの磁気ドメイン構造,反磁気四極子秩序を示すPb(TiO)Cu4(PO4)4のドメイン構造,TbB4のドメイン構造の研究などをおこなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究成果は,共鳴X線回折法の実験技術の開発とそれに伴う研究開発を含んでいる.この方法は物質の性質の担っている電子スピンそのものの対称性を対象としている.そのため,単に偏光顕微鏡で見られるような対称性に基づいたドメインの観察ではないことに意味がある.物性を担う空間分解能を向上させることによってドメインがより詳細に見えるようになった.ゾーンプレートによる集光は,従来の空間分解能を二桁向上させたことになる.また,磁気散乱と電荷散乱の干渉を利用する方法は,いままで見ることができなかった対称性の破れが観測できるようになった点で,大きな進歩があったと言える.
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