研究課題/領域番号 |
19H00710
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
岡田 誠 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (00250978)
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研究分担者 |
菅沼 悠介 国立極地研究所, 先端研究推進系, 准教授 (70431898)
堀江 憲路 国立極地研究所, 先端研究推進系, 助教 (00571093)
亀尾 浩司 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (00312968)
林 広樹 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (80399360)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2019年度: 19,760千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 4,560千円)
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キーワード | 地磁気逆転 / 地質年代 / 更新世 / 後期鮮新世 / 千倉層群 / 安房層群 / 上総層群 / 海成層 / 酸素同位体層序 / 房総半島 / 前弧海盆 / 相対古地磁気強度 / ガウス-松山境界 / 古地磁気学 / 古海洋学 / 海成更新統 / 複合年代層序 / 前弧海盆堆積体 / 古気候変動 / 松山ーブルン地磁気逆転 / 千葉複合セクション / 古地磁気 / 有孔虫化石 / 酸素同位体 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,堆積速度が速く安定した古地磁気シグナルを持ち,微化石産出が良好な海成層を用いることで,過去400万年間に起こったほぼ全ての地磁気逆転記録を超高解像度で復元することを目的とする.そのために,1)古地磁気および10Be測定を併用することで地磁気逆転に伴う磁場方向および強度の変化を求め,2)逆転層準を含む周辺層準の連続した酸素同位体記録およびテフラ層の放射年代から地質年代を確定することで,地磁気逆転のタイミング・継続期間を明らかし,3)花粉・海洋微化石群集解析を行うことで,地磁気逆転が当時の生物相および環境に与えた影響を検証する.
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研究成果の概要 |
約77万年前の松山-ブルン逆転境界の年代値をより詳細に明らかにし,前後4万5千年間にわたる詳細な地磁気ベクトル変化の復元に成功する一方,マンモス逆磁極亜期開始境界が335.1-333.1万年前の間に起こっていたことを明らかにし,成果を公表した.また年代値に議論があったオルドバイ正磁極亜期開始およびフェニ正磁極亜期開始・終了境界については陸上露頭の調査により,さらに第四紀開始境界の指標であるガウス-松山境界については陸上ボーリングを実施した.これらの逆転境界周辺における古地磁気-酸素同位体複合層序の構築を進めた結果,いずれの逆転境界においても信頼性の高い年代を求めることに成功し投稿準備中である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果の一部である松山-ブルン逆転に関するデータを活用することで提案されていた中期更新統境界GSSPが2020年1月にIUGSから承認され,日本の地名をもとにした初の地質年代名称である「チバニアン」が認定された.このことは,一般には浸透していなかった地磁気逆転現象および地質学全般に対する一般の関心を広めることで,社会的に大きなインパクトを与えた.その他,年代の詳細が不明である複数の磁場逆転境界の調査を進めている.特に世界的に関心度の高い第四紀開始境界について,その指標であるガウス-松山逆転の開始年代を精度良く見積もったことは,世界の地質学および第四紀学の発展に大きく貢献すると考えられる.
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