研究課題/領域番号 |
19H00736
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三村 秀和 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30362651)
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研究分担者 |
中川 桂一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00737926)
本山 央人 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00822636)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,330千円 (直接経費: 34,100千円、間接経費: 10,230千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2020年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2019年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | X線ミラー / ウォルターミラー / X線イメージング / 軟X線 / X線ミラー / X線結像 / 精密加工 / 精密計測 / X線集光 / 軟X線集光 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではX線の結像イメージングが可能な高精度なウォルターミラーを開発しX線自由電子レーザーSACLAの軟X線ビームラインに導入する。ウォルターミラーは、円筒形状の内面が反射面であるため高精度化が困難であった。本研究では、円筒内面の形状修正法と形状測定法の両方を開発し高精度化を図る。具体的には、イオンビームスパッタとOAM法による二つの内面修正法を確立し、HHGを用いた位相回復法による形状計測法を開発する。高精度化されたウォルターミラーを利用し軟X線領域の超短パルスイメージングシステムを構築する。
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研究成果の概要 |
様々な物質の分析に不可欠なX線分析技術の向上には、優れたX線光源に加えてX線光学素子が不可欠である。本研究では、X線の集光・結像可能なウォルターミラーを高精度に作製しし、X線自由電子レーザー光源と組み合わせ、超短パルスX線イメージングシステムを開発した。ジェット加工による回転体型X線ミラーの形状修正システムを開発し、SACLAの軟X線ビームラインBL1に2枚のウォルターミラーから構成された顕微システムを導入した。その結果、波長3.4 nmのXFELを用いて250 nm空間分解能での超短パルスイメージングに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高強度、超短波するのX線光源であるX線自由電子レーザーは、物質の微視的構造、組成、変化をとらえることができる。X線の物質への照射によって得られるX線吸収やX線散乱などの情報に空間分布情報を加えるためには、X線用のレンズが必要である。本研究で開発したウォルタミラーは、長年理想的なX線用の結像素子と考えられてきたが、その作製の困難性から実現されていなかった。本研究では、ウォルターミラーを含む回転体型ミラーの高精度化に成功し、SACLAにおいてその実用性を実証したことから、ナノテラスなど一般的な放射光施設においても今後の普及が期待できる。
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