研究課題/領域番号 |
19H00749
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分20:機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
金子 真 名城大学, 理工学部, 教授 (70224607)
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研究分担者 |
坂田 泰史 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00397671)
伊藤 弘明 千葉大学, 大学院理学研究院, 助教 (10783186)
大谷 朋仁 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (30623897)
丸山 央峰 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60377843)
高山 俊男 東京工業大学, 工学院, 准教授 (80376954)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,720千円 (直接経費: 34,400千円、間接経費: 10,320千円)
2022年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2020年度: 14,560千円 (直接経費: 11,200千円、間接経費: 3,360千円)
2019年度: 15,600千円 (直接経費: 12,000千円、間接経費: 3,600千円)
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キーワード | 赤血球変形能 / ローディング / 回復時定数 / 細胞骨格 / 循環器系疾患 / 赤血球操作 |
研究開始時の研究の概要 |
直径6~8μmの赤血球が血管中で一番動きにくくなるのは直径5μm以下の毛細血管を通過するときである。申請者らが開発した人工毛細血管を内蔵した高速高分解能細胞操作システムを用いて、生体内では起こり得ない狭窄部で単一赤血球を静止させたところ、静止時間3分で赤血球回復時定数が100倍激変する現象を発見した。赤血球の変形特性は赤血球内部の細胞骨格の一部であるスペクトリンやアクチンとエネルギー源ATP(アデノシン三リン酸)が支配している。本研究では人工毛細血管内狭窄部ローディング中、細胞骨格やATPが時間とともにどのように変化しているのかを調べれることにより、赤血球回復時定数激変現象を解明する。
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研究成果の概要 |
人工毛細血管の狭窄部で赤血球を止め、3分後に解放すると赤血球回復時定数が100倍激増するローディング現象を発見した。50%、90%まで2段階回復特性をホームページに記載。https://www1.meijo-u.ac.jp/~mkaneko/ 回復時定数が100倍になる条件を考察するためホームページ図6のばね2個(k1, k2)、ダンパー2個(C2, C1)モデルで時定数τ=C2(k1+k2)/(k1k2)を定式化し、C2が一定でk1, k2が0,01倍になればτ=100τ0となり時定数は100倍になる。顕微鏡環境コントロールボックスを試作することで赤血球変形能分解能が2桁向上することも示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
赤血球の直径は高々10μmであるのに対し、毛細血管の直径は5μmである。したがって赤血球が大動脈内を流れる際には赤血球の抵抗が流れを妨害することはなく心臓に負担をかけることはない。一方赤血球が毛細血管を通過するときには毛細血管の方が細いため、通過抵抗が大きくなり、毛細血管の上流側の圧力が高くなり、結果的に心臓に負担がかかる場合がある。赤血球の変形能が低下すると、心臓への負担は益々大きくなる。糖尿病になると赤血球変形能が低くなり、ひいては心臓疾患に繋がる。ここに赤血球変形能を調べる研究は学術的意義及び社会的意義がある。
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