研究課題/領域番号 |
19H00755
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長汐 晃輔 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (20373441)
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研究分担者 |
吾郷 浩樹 九州大学, グローバルイノベーションセンター, 教授 (10356355)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2021年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2020年度: 21,970千円 (直接経費: 16,900千円、間接経費: 5,070千円)
2019年度: 17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
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キーワード | 超低消費電力 / トンネル現象 / 電界効果トランジスタ / 2次元材料 / 超低消費電力デバイス / トンネルトランジスタ / トンネルFET / 2次元層状材料 / ヘテロ界面 / 低消費電力 / 2Dヘテロ界面 / MoS2 / WSe2 / h-BN |
研究開始時の研究の概要 |
IoTデバイスの数は,数年後には~400億個に達すると指摘されており,低消費電力化が期待できる3次元系のトンネルFETが研究されているが,オン電流が低いという問題がある.原子レベルで急峻かつ電気的に不活性である2D-2Dヘテロ界面をトンネルFETに適応することで,トンネル距離を理想的には層間距離であるvan der Waals距離にまで低減できると考えられ,オン電流向上へのブレークスルーとなる可能性がある.本研究課題は,低消費電力デバイスとして期待がかかるトンネルFETに2次元層状物質の原子レベルで急峻かつ電気的に不活性な界面を適応することでさらなる低消費電力化を目指すものである.
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研究成果の概要 |
低消費電力化だけでなくトンネル距離をvan der Waals距離にまで低減し高い駆動電流の実現が可能な二次元トンネルFETが研究されている.本研究では,相補的動作を目指しN+型2次元結晶探索を行いSnS2がトンネルFETに対する高濃度n型結晶として適していることを見出した.さらに,完全縮退のため安定なP+型を示すP+MoS2/ N-MoS2ヘテロ構造及び,界面準位を低減できるh-BNをゲートに選択し,チャネルのバンドギャップの層数依存性に着目してS.S.をMOSFETの理論限界値である60 mV/dec以下の51 mV/decのS.S.を達成した.本結果は,超低消費電力に繋がる成果である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IoTデバイス数は,数年後には~400億個に達すると指摘されているが,電子デバイスの超低消費電力化が普及の鍵である.本研究では,従来のSiトランジスタ動作の急峻性を表すSSにおいて理論限界値である60 mV/dec以下の51 mV/decを達成した.本成果は,低消費電力デバイスとして期待がかかる2次元トンネルFETの低消費電力動作を実証したものであり,今後の展開が大いに期待される.
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