研究課題/領域番号 |
19H00757
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中野 義昭 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50183885)
|
研究分担者 |
種村 拓夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (90447425)
杉山 正和 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90323534)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2021年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2020年度: 16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2019年度: 17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
|
キーワード | 光センシング / InGaAsP / GaAs / イメージング / 高速 |
研究開始時の研究の概要 |
ライダーや医療診断デバイスの小型化と高速化に向けて,半導体チップ上にモノリシックに集積した近赤外センシング用光集積回路を創製することを目的として,その基盤技術を開拓する.GaAs基板上の歪み補償InGaAsP系量子井戸によって1μm帯を広くカバーすることで,受光感度と空間分解能の向上を図る.その上で,100個以上の光位相制御器と光増幅器を高密度にモノリシック集積した半導体チップを試作・実証する.これにより,既存手法に比べて5桁以上高速で,小型かつ安価なビームスキャニング/イメージングデバイス実現への道を拓き,近赤外センシング分野に革新をもたらさんとする.
|
研究成果の概要 |
本研究は,1 μm波長帯センシング用モノリシック半導体大規模光集積回路を世界に先駆けて創製することを目的とした.まずGaAs基板上に,アルミフリー混晶の多層構造によって,1μm帯フェーズドアレイ光集積回路を作製することに関し,動作特性シミュレーションを重ねた後,素子構造の設計を行い,実際に素子を試作して所期の成果を得た.また1μm帯半導体光増幅器の設計と特性シミュレーション,ならびに飛行時間LIDARシステム応用に向けたパルス電流駆動に関し研究を行った.さらに2次元出射器を集積化したフェーズドアレイ光回路を試作し,集積光位相モニタにより位相誤差を精度良くキャリブレーションできることを実証した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光集積回路(光IC)は光通信技術を支えるキーデバイスとして飛躍的な進歩を遂げてきた.現在,光ICに対する新たな需要がセンシング分野において生まれている.LIDAR(ライダー)や医療診断デバイスなどの近赤外イメージング素子の高速化,小型化,低コスト化を同時に実現するデバイスとして,光ICが求められている.この用途では,0.9~1.1μmの波長域で動作することが求められるが,現在実用化している通信用光ICは,1.1 μm以下に直接適用することが出来ない.本研究の実施により,1μm帯の大規模光ICを実現する基盤が形成されたことは,センシング学術およびセンサー産業に与える学術的,社会的意義が大きい.
|