研究課題/領域番号 |
19H00786
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
岡村 未対 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 教授 (50251624)
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研究分担者 |
泉 典洋 北海道大学, 工学研究院, 教授 (10260530)
前田 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50271648)
全 邦釘 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (60605955)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
35,360千円 (直接経費: 27,200千円、間接経費: 8,160千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2020年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2019年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 河川堤防 / パイピング / 洪水 / メカニズム / 堤防 / 乱流 / シールズ数 / 砂 / 実験 / 相似則 / DEM / 模型実験 / 機械学習 / 高水 / 維持管理 |
研究開始時の研究の概要 |
河川堤防の高水時パイピングを原因とする破堤が今後増加するが,詳細なメカニズムは未解明である。またパイピングの進行度を評価する技術も現状では無い。本研究では,模型実験,実大実験を駆使してパイピングのメカニズムを解明し,それを単純化した力学モデルを構築し実務での点検照査法の確立に直接資する。また,地表面形状情報を基にした新たなアプローチにより,高水中リアルタイムでパイピング進行度を評価法する方法およびパイピング部を直接検知できる高感度・高密度急速貫入試験機を開発し,効率的にパイピング部を特定する調査法を確立する。これらをもって合理的な維持管理法へのパラダイムシフトの基礎とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、河川堤防の洪水時パイピング破壊の詳細なメカニズムを解明し、破壊発生時の河川水位の予測法を構築するための知見を得た。特に、パイプ内の水の流れと砂粒子の運搬がパイプ進展と同時に発生することを見出し、砂粒子の移動条件としてShieldsダイヤグラムが適用できることを遠心模型実験で明らかにした。さらに、遠心加速度に応じてパイピング進展条件が変化する、いわゆる堤防の寸法効果も力学的に説明することができた。 堤防の形状変化からパイピングの進展度を推定する技術については、遠心模型実験に加えてパイピングが発生した堤防に対する高密度化緩急試験を実施し、妥当性と適用性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パイピング破堤の詳細なメカニズムは未解明であり、パイピングが発生している堤防に対してパイピング部を特定やその進展度を評価する技術も現状では無い。本研究緻な独創的な実験によってパイピングのメカニズムを解明し,単純化した力学モデルの基礎を築いたことは、学術面での大きな進展点である。 パイピング部を探知し特定する技術については,堤体表面形状の詳細計測からパイピング進行度を評価する方法の開発と、パイピング部を直接検知できる高感度・高密度急速貫入試験機の開発を行った。これらは実務において有力な堤防管理手法となるだけでなく、現場での状態解明により実堤防におけるメカニズム解明のにもつながる成果である。
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