研究課題/領域番号 |
19H00799
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分24:航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
岸本 弘立 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (30397533)
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研究分担者 |
柴山 環樹 北海道大学, 工学研究院, 教授 (10241564)
芹澤 久 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (20294134)
中里 直史 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 助教 (70714864)
中田 大将 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90571969)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,460千円 (直接経費: 34,200千円、間接経費: 10,260千円)
2022年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2021年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2020年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | セラミックスラスタ / SiC/SiC複合材料 / NITE法 / 燃焼試験 / 長繊維強化 / スラスター / 成型法 / 火炎暴露試験 / 航空宇宙機 / 接合 / C/SiC複合材料 / RS法 / PIP法 / スラスタ / 複合材料成型法 / 熱衝撃試験 / 接合計算科学 |
研究開始時の研究の概要 |
炭化ケイ素(SiC)は軽量で燃料の燃焼生成物と反応しにくく耐酸化性にも優れており、衛星・探査機用のセラミックスラスタに適した材料である。セラミックは割れやすく脆いという課題があるが、直径数マイクロメートルのSiC繊維で強化したSiC/SiC複合材料でスラスタを製作できれば、セラミックであっても複数回の噴射に耐えることが可能となる。本研究は液相焼結の応用技術であるNITE法に多段階の焼結プロセスを追加したハイパー・コンパージド・コンポジット法(HCC法)を考案し、複雑な形状付与を達成するため接合計算科学を活用して、高融点金属スラスタの代替と成り得るSiC/SiCスラスタの成形技術を構築する。
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研究成果の概要 |
本研究は航空宇宙機用の長繊維強化のSiC/SiCスラスタを、各種成型法のうち高密度で化学安定性の高いマトリックスを形成できるNITE法を中心に、複数の成型法を用いてスラスタ製作するとともに、燃焼試験研究を行った。NITE法で製作した要素部材にPIP法を用いて製作した外郭構造をかぶせ、更に反応焼結法を用いると、外郭構造と各要素部材が同時に接合されてSiC/SiCスラスタを製作できる。酸素と水素を推進剤とした燃焼実験ではSiC/SiCスラスタの燃焼器への取り付け法とシール方法を確立し、燃焼が高効率であることを示した。また短時間試験ではNITE-SiC/SiCスラスタが損傷を受けないことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長繊維強化のセラミックス複合材料は製作が難しいため、航空宇宙機用スラスタは低靭性を忍んでもモノリシックセラミックスで製作されている。耐熱性と化学安定性が高いNITE-SiC/SiCで全体を形成するのは難しいが、本研究では最適手段を組み合わせれば製作可能であることを示した。例えばPIP材は耐熱性は低いが成型に加圧が不要で複雑形状にしやすく、NITE材とはRS法で一体化可能である。水素と酸素を推進剤に使ったSiC/SiCスラスタの燃焼実験では、この系の燃焼は高効率であることが示され、ガス供給法やシール法など様々な技術的知見が得られた。これらは航空宇宙機だけでなく水素エンジンにも利用可能である。
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