研究課題/領域番号 |
19H00807
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
纐纈 一起 東京大学, 地震研究所, 名誉教授 (90134634)
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研究分担者 |
山中 浩明 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212291)
古村 孝志 東京大学, 地震研究所, 教授 (80241404)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,370千円 (直接経費: 34,900千円、間接経費: 10,470千円)
2021年度: 14,170千円 (直接経費: 10,900千円、間接経費: 3,270千円)
2020年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
2019年度: 16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
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キーワード | 地下構造モデル / 地殻構造モデル / 地盤構造モデル / 地震動シミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
全国1次地下構造モデルが構築され,推計200件以上の研究論文で引用され利用されているが,広く利用されるにつれていろいろな不具合の報告がなされ,決して完璧なものではないことが明らかになってきた.一方で,大量の地震動の観測データやシミュレーション結果からモデルを直接推定する,データ駆動型の地下構造モデル化手法が提案されつつある.本研究では地殻構造モデル,地盤構造モデル,地震動シミュレーションの各分野の先端的研究者で理工連携の研究チームを構成して,これらモデル化手法を全国地下1次地下構造モデルの枠組みに適用し,その不具合を解消しながら,次世代全国地下構造モデルを構築する.
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研究成果の概要 |
海域の屈折法探査の結果などを収集して,南海トラフや日本海溝に沿った付加体の構造や,西南日本の基盤構造などを再検討し,地下構造モデルを改訂した.大規模数値シミュレーションと稠密アレイ地震観測データ同化に基づく,次世代の地下構造推定手法を開発した.首都圏での微動データをMCMC法によって再解析して得られた深部地盤の3次元S波速度構造モデルを用いて地震動シミュレーションを行った. 以上のような地下構造のモデル化手法を総合的に用いて,次世代の全国2次地下構造モデルを構築した.モデル構築の各段階において地震動シミュレーションを行い,その結果を観測記録と比較することにより,構築されたモデルを逐次,検証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構築された全国2次地下構造モデルは,現在,広く使われている全国1次地下構造モデルの精度の高い後継として,学術的・社会的意義が高い.また,太平洋プレートの地殻・マントルの不均質構造を,地震波速度の異方性を含めて詳細に評価した.特に,本研究で新規に評価する速度異方性については,長周期地震動の波形振幅や継続時間等に与える影響を検討し,今後の地下構造モデル整備の方向性を示した.首都圏の3次元モデルでは,推定誤差が及ぼす地震動評価結果への影響を検討した.さらに,首都圏での検討結果を踏まえて,熊本平野などの他地域でも微動観測データの分析を行い,地下構造のモデル化の推定精度に関する検討を行った.
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