研究課題/領域番号 |
19H00812
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
矢野 真一郎 九州大学, 工学研究院, 教授 (80274489)
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研究分担者 |
笠間 清伸 九州大学, 工学研究院, 教授 (10315111)
二瓶 泰雄 東京理科大学, 理工学部土木工学科, 教授 (60262268)
水野 秀明 九州大学, 農学研究院, 准教授 (80356104)
浅井 光輝 九州大学, 工学研究院, 准教授 (90411230)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2022年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2021年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2020年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2019年度: 19,500千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 4,500千円)
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キーワード | 流木 / 洪水 / リスク評価 / 斜面崩壊 / 豪雨 / 気候変動 / 3Dプリンタ / 流域 / 橋梁捕捉実験 / SPH |
研究開始時の研究の概要 |
森林の健全性・樹種・樹木の根系・斜面の地形・地質構造・河川の線形や断面形・洪水流の水理条件・橋梁の形状・流木の形状などの情報を組み込んだ流木発生量予測に基づく流域全体での総合的な流木災害リスク評価手法の高度化を目指す研究を実施する.降雨パターンに基づく土石流発生危険度評価,河道・橋梁・流木の条件を総合的に組み込んだ橋梁の流木捕捉率の普遍表示化,ならびに流木災害発災時の被害想定を組み込んだ総合的な流木災害リスク評価法への改良を行う.気候変動により降雨パターンが変化した際の流木災害リスクへの影響を評価し,その適応策の検討を試みることで,将来の激甚流木災害の防災減災に資することを目指す.
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研究成果の概要 |
令和元年東日本台風と令和2年7月豪雨による流木災害現地調査の結果,阿武隈川支川の内川・新川・五福谷川の3河川において著しい土砂・流木災害が発生したが,雉子尾川では上流域を除き被害は小さかったことが分かり,球磨川で80カ所以上,筑後川で14カ所の斜面崩壊地データを収集して発生要因が分析できた.また,ロジスティックモデルを用いて前述の2水害と平成29年九州北部豪雨,平成30年西日本豪雨の流木発生要因分析を行い,降雨パターンや地質条件に依存した発生傾向が示された.3Dプリンタを活用した流木模型を用いた水理実験により,橋梁への集積傾向に対する比重や枝の有無などの条件の影響評価ができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動の進行に伴い増大が懸念される大規模豪雨災害において同時生起が起こりうる流木災害について,流域一貫した総合管理を可能にするための流木災害リスク評価モデルのベースモデルを構築した.これにより,河川の治水計画(河川整備方針や河川整備計画)において流木災害リスクを考慮することが可能になった.これより,L1レベル対策としてのハード整備とL2レベルのリスクに対するソフト対策を明確に区分して治水計画中に組みこめる様になることが期待され,より実効性の高い治水政策へ寄与できる.
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