研究課題/領域番号 |
19H00827
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 富山大学 (2021-2022) 大阪大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
石本 卓也 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (50508835)
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研究分担者 |
中野 貴由 大阪大学, 工学研究科, 教授 (30243182)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2022年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2021年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2020年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | ひずみ遮蔽 / インプラント / 骨細胞(オステオサイト) / 骨質 / オステオサイト / 金属インプラントデバイス / 金属インプラント / 骨細胞 / 応力感受 / 形態 / 骨細管 / ひずみセンサー細胞 / 骨強度 / 骨ひずみセンサー |
研究開始時の研究の概要 |
本来、失われたり低下してしまった骨の機能を回復する目的で使用されるインプラントによって、かえって骨に重大なダメージ(最悪の場合、骨折につながる)を与えてしまうというパラドックスが大きな問題となっている。この克服のためには、インプラント使用によって生じる「ひずみ遮蔽(本来の健全なひずみが骨に加わらなくなる現象)」を抑制するインプラントを設計する必要がある。そのために、骨密度よりも強く骨の強度を支配する骨アパタイト配向性(並び具合)に基づくインプラント設計が不可欠であり、そのために、ひずみ-配向性の定量的関係を解明するとともに、その生体内でのメカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
骨中の骨細胞が骨に生じる異方的なひずみ場を効率的に感知するために形態の異方的を呈すること、ひずみ場の異方性が低減した場合には、骨細胞の異方性も低減し、異方性のひずみ場を感受する機能が劣化すること、それに伴いひずみ方向に沿った骨基質の配向性が劣化することを明らかにした。加えて、インプラント埋入時には、骨吸収のみならず、ひずみ遮蔽下で新た形成される骨の基質配向が、元から劣化していることが明らかになった。以上より、健全な骨を維持するインプラントの実現には、ひずみ遮蔽状態をできるだけ回避するとともに、積極的にひずみを負荷するような仕組みをインプラントに導入するという戦略が不可欠であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨配向性を指標とすることで、インプラント埋入下での骨の強度が、骨の量的変化(骨密度の低下や骨萎縮)から予測される以上に劣化していることが明らかになった。インプラント開発が骨配向性に基づいて行われることで、骨の機能の劣化を本質的にもたらさないインプラントの獲得につながることが期待される。
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