研究課題/領域番号 |
19H00844
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
斉藤 好昭 東北大学, 国際集積エレクトロニクス研究開発センター, 教授 (80393859)
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研究分担者 |
手束 展規 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40323076)
池田 正二 東北大学, 国際集積エレクトロニクス研究開発センター, 教授 (90281865)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2020年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2019年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
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キーワード | スピントロニクス / スピン軌道トルク / ナノ構造エンジニアリング / 電圧制御 / 低抵抗高効率重金属配線 / ジャロシンスキー守谷相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
超低消費電力・高速スピンメモリデバイスである高効率スピン軌道トルク(SOT)電圧制御デバイスの創製に挑戦する。低消費電力化のためには、SOTを増大することが重要であり、SOTの大きさと、重金属ナノ構造、界面制御層、比抵抗、スピン拡散長との相関を調べてスピン伝導メカニズムの解明を行い、低抵抗で高効率な重金属ナノ構造配線/界面制御層構造を見出す。さらに、その上に高熱安定性記録層を有しアスペクト比1の垂直磁化方式のSOTデバイスを作製する技術や、無磁場でのスピン反転技術、スピンの電圧制御技術を開発することにより、理想的なSOT電圧制御デバイス技術を構築し、大規模IoT、知的システムの発展に貢献する。
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研究成果の概要 |
重金属配線ナノ構造とスピン軌道トルク(SOT)の大きさの相関を調べることにより、SOTメモリデバイスの有力候補であるW/CoFeB系およびPt/Co系の2つの系の要素技術を確立した。重金属配線層として、W/Hf多層膜、Pt/Ir/Ptスペーサを有するsynthetic反強磁性構造を提案し、開始当時困難と考えられていた低抵抗・重金属配線で高効率SOT磁化反転を可能とすることに成功した。最も高効率なSOT磁化反転が観測された垂直磁化方式synthetic反強磁性重金属層の磁性層界面に、ジャロシンスキー守谷相互作用を導入することにより、室温で外部磁場無しでのSOT磁化反転の観測にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまで困難とされてきた「低抵抗で高効率な重金属配線技術」、「垂直磁化を有する強磁性層の無磁場でのスピン反転技術」の確立に成功した。まだ書込み電流は、現行のスピントルク(STT)-MRAMよりも大きいが、今回開発したSyhthetic AF重金属配線材料は低抵抗であるため、本SOTの消費電力はSTTの1/2以下に低減できたことになる。また、大容量化に有効な垂直磁化を有する強磁性層の無磁場での磁化反転にも成功し、SOT-MRAMの社会での関心が高まっている。直磁気異方性の増大、反強磁性結合の消失、無磁場での磁化反転のメカニズムの理解など、ここで得られた学術的な意義も大きい。
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