研究課題/領域番号 |
19H00852
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
谷口 正輝 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40362628)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
44,460千円 (直接経費: 34,200千円、間接経費: 10,260千円)
2021年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2020年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2019年度: 16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
|
キーワード | 1分子化学反応 / 1分子科学 / 1分子解析法 / 機械学習 / マルチフィジックス / 1分子化学反応 / 1分子科学 / 1分子解析法 |
研究開始時の研究の概要 |
モル数程度の分子を扱うフラスコの化学では、少量しか生成されない分子を検出して調べる方法が無く、これらの分子は見逃されている。しかし、思いがけない分子の発見が、革新的な材料や薬を生み出し、社会を変革してきた。本研究では、少量しか生成されない分子を全て調べ上げる1分子化学反応の網羅的解析法を開発することで、1分子化学反応の学理を構築する。これにより、革新的な材料や薬を生み出す化学反応の新手法へと発展させる。
|
研究成果の概要 |
本研究は、溶液中の1分子間で生じる1分子化学反応で生成される分子種を調べることを目的とした。反応物と生成物を1分子で高精度に識別するため、1分子の電子状態を読み出す量子力学的な電流による計測と機械学習を融合した1分子識別法を開発した。本識別法を用いて、溶液中の複数分子種の高精度識別と、夾雑物中のターゲット分子種の高精度識別に成功した。さらに、異なる比率で2種類の分子が混合した溶液の計測において、分子種とともに分子種の存在比を決定する定量解析が可能であることを実証した。また、2分子会合体の計測により、複数の分子間相互作用が存在することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
予測しなかった分子が、世の中を変える材料になることがある。1分子化学反応で生じる分子種を調べることで、予測できない分子種を発見できる可能性がある。本研究では、事前予測できない革新的な機能を持つ分子種を効率的に探索する手法として、1分子の抵抗を電流で計測する1分子計測法と機械学習が融合した1分子識別法を開発した。本手法は、溶液中の1分子間の化学反応における反応物と生成物を調べることが可能である。フラスコの化学では生成率が低く見出せなかった分子種の発見は、新たな化学反応経路の発見が期待される。
|