研究課題/領域番号 |
19H00859
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長谷川 幸雄 東京大学, 物性研究所, 教授 (80252493)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2021年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2020年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2019年度: 17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / スピン偏極走査トンネル顕微鏡 / 強磁性共鳴 / スピン偏極トンネリング / スピン流 / ナノサイズ磁性体 / スピン共鳴 |
研究開始時の研究の概要 |
個々の磁性体・スピン単体での磁気特性評価を可能にするスピン偏極走査トンネル顕微鏡に、新たにスピン共鳴・強磁性共鳴の信号を検出する機構を導入することによって、緩和過程などスピン・磁化のダイナミクスを個々のナノ磁性体に対して測定・解明し、さらにはその振る舞いを制御することを目的とする。
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研究成果の概要 |
走査トンネル顕微鏡による強磁性共鳴実現に向けて、既存装置へのマイクロ波導入を進め、探針試料ギャップでの高周波の検出やフィードバック制御による周波数可変時の強度一定化等を実現することができた。また、数値シミュレーションから強磁性共鳴に必要とされる試料条件を精査し、そこから磁気異方性の低い系が実験条件に適していることが判明した。磁気異方性の低い系として、ファンデルワールス磁性体に着目し、その単層膜の作製に成功している。さらに共鳴によるスピン偏極の検出ではなく、スピン流検出による共鳴の検出を目指して、スピン偏極ポテンショメトリの開発にも着手し、超高真空下や低温での動作と確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個々の原子やナノ磁性体のスピン・磁化情報のダイナミクスを検出することは、これまでにない技術であり、その観測は学術的意義が極めて高いと言える。走査トンネル顕微鏡による原子構造・電子状態、さらにはスピン偏極走査トンネル顕微鏡による静的な磁化・スピン情報と組み合わせることによって、強力な磁気分析ツールとなり得る可能性を秘めている。
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