研究課題/領域番号 |
19H00906
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
瀧宮 和男 東北大学, 理学研究科, 教授 (40263735)
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研究分担者 |
Bulgarevich Kirill 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 特別研究員 (60880268)
大垣 拓也 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, 特別研究員 (80804228)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,280千円 (直接経費: 35,600千円、間接経費: 10,680千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2020年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2019年度: 23,660千円 (直接経費: 18,200千円、間接経費: 5,460千円)
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キーワード | 有機半導体 / 超分子化学 / 有機電子デバイス / 分子間相互作用 / 結晶構造 / 結晶構造予測 / 結晶構造制御 / 電界効果トランジスタ / キャリア輸送 / 有機エレクトロニクス / 超分子化 / 有機熱電変換材料 / 有機太陽電池 / 界面制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、有機半導体が本質的に包含する超分子性を理解し制御することで、秀逸な新材料として具現化し、それらを有機エレクトロニクスデバイス、特に社会的要請の強いエネルギーデバイスへと応用する。これにより真に価値ある有機半導体材料の開発を目指す。この中で、分子集合体での構造と電子状態が精緻に設計された有機半導体を「超分子有機半導体」と定義し、先ずその合理的な設計方針を確立する。 これを実現するため、有機半導体における超分子効果を整理し、具体的事例から分子設計に基づく制御法を明確にする。 次に、この知見をエネルギーデバイスのための有機半導体の開発へと展開し、有用材料の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、有機半導体における超分子性を理解し、分子集合体での電子構造が精緻に設計された超分子有機半導体の具現化を目指すものである。主な成果は、1)置換基の選択的導入による有機半導体結晶の構造制御と超高移動度の実現、2)分子間相互作用に着目した結晶構造シミュレーション法(イン・シリコ結晶化法)の開発、3) 光学活性分岐アルキル基による集合体構造の制御、3)非平面有機半導体の開発と集合体構造の制御及び4)n型半導体ポリマーの主鎖構造制御による物性改善、など多岐にわたる。いずれにおいても分子集合体構造の制御を分子レベルで設計する考え方が鍵であり、今後、有機半導体開発の一潮流になると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により有機半導体における超分子性の理解に基づく分子集合体構造の予測や制御が可能なった。従来の有機半導体開発では、分子レベルでの物性予測をもとに分子の選択が行われていたが、本研究は、結晶構造シミュレーションを経る固体物性予測も、限られた系ではあるが、実現可能であることを明らかにし、学術的に有機半導体開発における新たなパラダイムを与えることが出来た。これに加え、超分子性を生かした材料開発により、超高移動度を持つ材料開発、高い熱電変換能を示す半導体ポリマーなど、従来の開発方針では見出すことが困難な高性能材料が開発され、将来的な社会実装や派生材料への展開が期待されている。
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