研究課題/領域番号 |
19H00933
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
佐藤 雅彦 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (20283575)
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研究分担者 |
濱田 隆宏 岡山理科大学, 生命科学部, 准教授 (20452534)
大島 一正 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (50466455)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2022年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2021年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2020年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2019年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
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キーワード | 虫こぶ形成昆虫 / PI(3,5)P2 / FAB1 / 植物形態形成 / シロイヌナズナ / ヌルデシロアブラムシ / 微小管 / 細胞骨格 / 虫こぶ形成機構 / 細胞の形態形成 / メンブレントラフィック / 極性輸送 / 膜交通 / ホスホイノシチド / 発現比較 / 虫こぶ |
研究開始時の研究の概要 |
虫こぶ形成昆虫の植物形態形成操作能力を利用して,ホスファチジルイノシトール3,5-二リン酸 [PI(3,5)P2]によって制御される植物細胞形態形成の分子機構を総合的に解明する。具体的には,植物の形態形成を,(1) 受容体による刺激の受容,(2) 細胞内シグナル伝達,転写・翻訳制御,(3) 細胞骨格の制御,(4)極性分泌の調節の4つの素過程に分割して,・形態形成因子およびそれらの受容体の同定・PI(3,5)P2によって制御される形態形成シグナリング経路の解析・PI(3,5)P2によって制御される微小管と後期エンドソームとの関係と極性分泌の解析という研究項目を実施することで解明する。
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研究成果の概要 |
本研究では,植物細胞の形態形成の要素のなかで,「二次細胞壁化」,「細胞のカルス化」,「維管束系の誘導」を起こすメカニズムがどのようにFAB1/PI(3,5)P2によって制御されているかについての解明を虫こぶ形成昆虫の虫こぶ形成能力を利用することで,新規の植物形態形成メカニズムの発見を目指した。 その結果, (1)シロイヌナズナを用いた虫こぶ形成解析法,Ab-GALFA法の開発および同法を用いた新規遺伝子の同定,(2)シロイヌナズナCAP受容体(CAPR)の同定, (3)PI(3,5)P2によって制御される形態形成シグナリング経路の解析等を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,PI(3,5)P2によって制御される植物の形態形成メカニズムを総合的に解明することにある。この目的のために, シロイヌナズナを用いて虫こぶ形成メカニズムを解析する新手法,Ab-GALFA法を開発した。この手法を用いることで,虫こぶ形成昆虫が分泌する新規ペプチド性因子として,今新たな形態形成因子であるCAPペプチドを発見することに成功した。CAPペプチドによる形態形成制御機構は,学術的に意義があるだけではなく,新規バイオスティミュラントとして実用化することにより,環境保護型の農業に寄与するという社会的意義もある。
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