研究課題/領域番号 |
19H00974
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田口 友彦 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (10300881)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
46,150千円 (直接経費: 35,500千円、間接経費: 10,650千円)
2021年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2020年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2019年度: 23,270千円 (直接経費: 17,900千円、間接経費: 5,370千円)
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キーワード | membrane traffic / innate immunity / microautophagy / Golgi / lysosome / 膜輸送 / 細胞小器官 / 自然免疫 / ユビキチン修飾 / ミクロオートファジー / 翻訳後修飾 / 自己炎症疾患 / 翻訳語修飾 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、細胞質に漏出したDNAが異物として認識され、自然免疫応答を誘導することが明らかになった。この応答の要が小胞体膜タンパク質STINGである。STINGの活性化・不活性化は細胞内輸送により厳密に制御されているが、その分子機構は不明のままである。本研究では、ゲノムワイドスクリーニング、高解像度ライブイメージング、STING結合タンパク質の同定などの様々なアプローチにより、STINGの細胞内輸送を制御する分子機構を明らかにする。STINGの恒常的な活性化が関与していると示唆される種々の炎症性疾患の発症メカニズムの解明および新規創薬標的分子の同定につながることも期待される。
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研究成果の概要 |
本研究により、自然免疫分子STINGの活性化と不活性化の両者が、細胞内物質輸送(小胞体→ゴルジ体→リサイクリングエンドソーム→リソソーム)により厳密に制御されていることが明らかになった。具体的には、定常状態での小胞体局在を担保するために「ゴルジ体→小胞体」逆行性輸送経路が必要であること、その破綻が自己炎症性疾患COPA異常症を引き起こしていること、リソソームへの移行・分解がミクロオートファジーにより行われていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リソソームが、細胞質(膜)成分を直接飲み込み分解する能力(ミクロオートファジー)を有していることを示した本研究成果は、リソソームの新しい機能を明らかにしたという学術的価値をもつ。今後は、隔離膜を利用するマクロオートファジーとどのように使い分けがなされているのか追究していくことで、細胞内分子のホメオスタシス制御について新しい概念が生まれることが期待される。
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