研究課題/領域番号 |
19H00985
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
木賀 大介 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (30376587)
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研究分担者 |
村田 昇 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60242038)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,630千円 (直接経費: 35,100千円、間接経費: 10,530千円)
2021年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2020年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2019年度: 18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
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キーワード | タンパク質 / 機械学習 / 合成生物学 / 遺伝暗号 / 進化分子工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、申請者独自の遺伝暗号の改変を活かした合成生物学アプローチによって、生命を構成するために20種類のアミノ酸全てが必要か、という疑問を追求することにある。その過程では、これまで申請者が得意としてきた、タンパク質人工進化、および、数理モデルに基づく生体高分子システムの構築の経験が活かされる。本研究ではこの根源的な疑問に答えるため、生育に必要な代謝系が、特定のアミノ酸を含まない良いタンパク質群によって構成されている大腸菌を作成する。生命の根本を改変する理学は新たな工学も生む。本研究では理学追及と並行して、この技術を転用した開発も行う。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、代表者独自の遺伝暗号の改変を活かした合成生物学アプローチによって、生命を構成するために20種類のアミノ酸全てが必要か、という疑問を追求することにある。その過程で、計算機による予測のサポートを受けたタンパク質の人工進化を行った。変異体の活性予測を行う計算手法として、祖先配列推定法と、変分オートエンコーダーという深層学習手法、2つの方法を比較した。その結果、解糖系の全てのステップについて、トリプトファンを持たずとも十分な活性を持つ酵素群を揃えることができた。また、工学応用の例として、硫黄原子を含まないGFPについて、蛍光が観測可能な変異体を創出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然のタンパク質合成に用いられる20種類のアミノ酸からトリプトファンを除いたセットで生物の中心代謝系である解糖系の活性を構築できたことは、生命の起原と初期進化のシナリオに物質的証拠を提示したことになり、学術的意義が大きい。また、酸化耐性を発揮させるために硫黄原子を持たずとも十分な活性があるタンパク質を創出できたことは、今後のタンパク質産業への貢献が強く期待できる。
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