研究課題
基盤研究(A)
細胞膜受容体と膜脂質の動的な相互作用による情報伝達場形成と機能制御の機構を解明する。細胞膜は多種類の膜脂質分子間の選択性を持った集合による複雑な多階層構造を持つ。一方,細胞膜受容体も構造・反応の多状態性を持つ複雑な蛋白質分子である。最近の研究は、膜受容体が機能発現と共に近傍の膜環境を作り替えること、逆に受容体近傍膜環境が受容体の構造・機能を動的に制御することを示している。本研究は最新の1分子計測法などにより、ヒトの主要な膜受容体 (GPCR, RTK) の多数の分子種について近傍脂質を含めた機能・構造動態の計測・解析を行い、膜の自己組織化による機能制御機構を明らかにする。
本研究は、細胞膜受容体と膜脂質の動的な相互作用による情報伝達場形成と機能制御の機構を解明することを目標とし、最新の1分子計測法などにより、ヒトの主要な膜受容体 (GPCR, RTK) の多数の分子種について近傍脂質を含めた機能・構造動態の計測・解析を行うことを主要な研究内容として開始した。本年度は研究初年度であり、今後の網羅的計測に向けた蛍光標識遺伝子構築、計測装置の高度化と解析ソフトウェアの作成、境界脂質分析のための膜蛋白質・脂質精製法の開発などを研究項目とした。ヒトRTK58種のうち41種の遺伝子クローニングと蛍光蛋白質標識、超解像顕微鏡法(PALM)のデータ解析ソフトウェアの制作、境界脂質を保持した膜蛋白質分画精製法の効率化などが既に終了した所であるが、類似の研究内容で申請していた基盤研究(S)が採択されたために、本研究プロジェクトは廃止することとなった。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)
FASEB J.
巻: in press.
Virology
巻: 532 ページ: 108-117
10.1016/j.virol.2019.04.006
Biochimica et Biophysica Acta (BBA) - General Subjects
巻: in press 号: 2 ページ: 1-42
10.1016/j.bbagen.2019.04.022