研究課題/領域番号 |
19H00993
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松田 道行 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (10199812)
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研究分担者 |
高橋 康史 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 特任教授 (90624841)
廣田 圭昭 京都大学, 医学研究科, 助教 (20852263)
平島 剛志 京都大学, 医学研究科, 講師 (10620198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2020年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2019年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 細胞集団運動 / 創傷治癒 / 上皮細胞増殖因子 / ERKマップキナーゼ / 蛍光イメージング / ERK / マップキナーゼ / 生体イメージング / FRETバイオセンサー / 上皮細胞増殖因子受容体 / ERK MAPキナーゼ / 細胞生物学 / 顕微鏡 / バイオセンサー / 細胞運動 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはFRETバイオセンサーを使った研究により、上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)を介したERKマップキナーゼの活性化が周辺の細胞に連鎖反応的に誘導されるERK活性波伝播現象を発見した。細胞集団運動時にはこのERK活性波が先導細胞から追随細胞へと伝播し、細胞運動の方向性を決定している。本研究では①細胞集団運動時のERK活性波と力学波の伝播様式の関係性の解明と数理モデル構築、②細胞膜形態変化の伝播様式のイオンコンダクタンス走査顕微鏡による解析、③細胞集団運動を司るEGFRリガンドの同定、④EGFRリガンドの拡散様式の解明、⑤生体内におけるERK活性波伝播現象の再現を行う。
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研究成果の概要 |
細胞集団運動は細胞間接着を保ったまま細胞が移動する現象で、その理解は組織発生、創傷治癒、癌細胞浸潤などを理解するうえで極めて重要である。申請者らは細胞集団運動時に上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)を介したERKマップキナーゼの活性化が先導する細胞から後方の細胞へと連鎖反応的に誘導される現象を発見している。研究開始時に、解明したい課題を5つ挙げ、目標1、3、5の研究テーマはすでに論文として発表した。目標2については、実験系の構築が期待した通りには進まなかったため中止した。残る目標4についても終了し、現在、論文改訂中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞の集団運動に伴ってERKマップキナーゼの活性化が伝搬する現象は我々の発見を嚆矢とし、昆虫から哺乳動物に至るまで発見されるに至っている。申請者らは機械的刺激がこの伝搬に寄与することも明らかにしており、メカノケミカルカップリングが細胞が集団で動くときに細胞間で情報を共有するメカニズムであることを明らかにしており、多くの研究者がこの分野に参加する契機となった。また、発生異常や創傷治癒不全などの治療への手がかりを与えるものと期待される。
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