研究課題/領域番号 |
19H01005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分45:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
井町 寛之 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究開発プログラム), 上席研究員 (20361933)
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研究分担者 |
高野 淑識 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学センター), センター長代理 (80399815)
延 優 (NOBUMASARU・KONISHI) 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (40805644)
諸野 祐樹 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 主任研究員 (30421845)
玉木 秀幸 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ長 (00421842)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,020千円 (直接経費: 35,400千円、間接経費: 10,620千円)
2021年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2020年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2019年度: 21,710千円 (直接経費: 16,700千円、間接経費: 5,010千円)
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キーワード | アーキア / Asgardアーキア / 真核生物の起源 / 嫌気性微生物 / 海底堆積物 |
研究開始時の研究の概要 |
Asgard (アスガルド) と呼ばれているアーキア群が真核生物の起源の最有力候補として大きな注目を集めている。しかしながら、メタゲノム解析でのみ同定されたAsgardアーキアは未だ培養株が存在しないため、Asgardアーキアが本当に真核生物細胞の起源となるような特徴を有しているのか不明であり、培養株を用いた直接的な検証が強く望まれている。本研究では、世界に先駆けて培養に成功したAsgardアーキアの培養株についてその細胞学・生理学的諸性質を明らかにし、Asgardアーキアが真の真核生物の起源たる原核生物であるかについて検証することを目指す。
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研究成果の概要 |
真核生物の起源に関連する生物としてAsgardアーキアが注目されている。本研究では、世界で初めて培養に成功したAsgardアーキアMK-D1について、その詳細な細胞・生理・遺伝学的な特徴の解明を通じて、「Asgardアーキアが真核生物の起源と関係する原核生物であるのか」を明らかにすることを目的として研究を進めた。MK-D1は他のアーキアと同様な細胞膜脂質を持つ一方で、これまでの原核生物には見られない細胞形態を持つことや、他の微生物に依存した生育をすることなどが明らかとなった。得られたMK-D1の特徴およびこれまでの研究結果に基づいて、真核生物の誕生についての新しい進化説E3モデルを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちヒトをはじめとする真核生物の起源は生物学における大きな謎であり、解明されていない重要な課題の1つである。最近の研究からAsgardと呼ばれるアーキア群から真核生物が誕生したことが示唆されたが、このアーキア群に属する培養株は存在しなかったため、アーキアから真核生物へどのように進化したのかは不明のままであった。そのような中、私たちは世界に先駆けてAsgardに属するアーキアMK-D1の培養に成功し、その細胞・生理・遺伝的な特徴を明らかにした。得られた結果を基に、私たちの祖先となったアーキアの特徴を推定するとともに、真核生物誕生の新しいモデルを提案することで私たち真核生物の誕生の道筋を示した。
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