研究課題/領域番号 |
19H01017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 晃一 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 教授 (20211849)
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研究分担者 |
矢木 真穂 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 准教授(兼任) (40608999)
谷中 冴子 分子科学研究所, 生命・錯体分子科学研究領域, 准教授(兼任) (80722777)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,240千円 (直接経費: 34,800千円、間接経費: 10,440千円)
2022年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2021年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2020年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2019年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
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キーワード | 抗体 / 動的立体構造 / 相互作用 / Fc受容体 / 補体 |
研究開始時の研究の概要 |
抗体の分子中には、抗原、補体、受容体など様々な分子との相互作用部位が配置されており、しかも、それらの部位の間の働きを連関させる仕組みが存在する。本研究は、3次元構造のダイナミクスの観点から抗体分子の機能連関の仕組みを明らかにすることを目的とする。さらに、抗体が本来機能する場である膜表面や血液中における分子間相互作用の実態解明に挑む。そのために、先端計測と理論的アプローチを駆使して、抗体の立体構造動態と相互作用の連関の詳細を明らかにする。得られた成果に基づいて抗体の機能連関とin situにおける動作を最適化するように分子構造を改変し、機能向上をはかる。
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研究成果の概要 |
実験計測と計算科学を統合して抗体分子の構造動態と機能発現の連関機構を探査した。これにより、免疫グロブリンG(IgG)のFc領域を修飾する糖鎖がFcγ受容体(FcγR)との結合部位の構造動態を規定し、エフェクター活性に影響を与える仕組みを明らかにすることができた。さらに、抗原認識に伴って活性化するFcγRIII結合部位がIgGのFab領域に存在することを突き止めるとともに、脂質膜上の抗原を認識したIgGが自発的に6量体リング構造を形成することで補体成分C1qと相互作用することを明らかにした。一方、血清タンパク質がIgGとFcγRIIIとの相互作用を妨げてエフェクター活性を低下させることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は、薬学的応用を視野に入れた抗体の分子構造の設計・改変に重要な指針を与えるものである。すなわち、抗体分子内に張り巡らされたアロステリックネットワークを読み解くことにより、抗体分子に与えた摂動が分子構造の動態に及ぼす影響を予測することができるようになり、抗体の分子改変を効率的に行うことが可能となるものと期待される。さらに本研究の結果は、有効性と安全性を向上させた抗体医薬の設計と応用において、血清タンパク質の相互作用を考慮することの重要性も示している。このように、本研究を通じて、次世代の抗体医薬を開発するうえで重要な知見を数多く得ることができた。
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