研究課題/領域番号 |
19H01024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
樗木 俊聡 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50233200)
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研究分担者 |
村川 泰裕 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50765469)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2022年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2021年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2020年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2019年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
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キーワード | ミクログリア / 老化 / アルツハイマー病 / 転写性エンハンサー / NET-CAGE / エンハンサー / NET-CAGE法 / 活性化エンハンサー / CAGE法 / ライフステージ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、細胞機能変化の最も初期に起こるエンハンサーの活性化を一塩基レベルの解像度で計測可能なNET-CAGE法を用いて、ミクログリアの加齢に伴う再生→炎症転換を規定する活性化エンハンサー(active enhancer, AE)を同定・可視化することにより、同細胞の時空依存的転写制御変容に基づく再生→炎症転換の原因とプロセスの全貌を明らかにする。さらに再生→炎症転換制御法を開発して脳機能低下の改善を目指す。AEは細胞種特異的であるため、ミクログリア特異的機能制御法の開発が期待できる。NET-CAGE法の開発者が研究分担者として参画しており、技術的優位性と独創性を有する提案である。
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研究成果の概要 |
本研究では、転写性エンハンサー(transcribed enhancer, TE)を高塩基解像度で計測可能なNET-CAGE法を用いて、老化およびアルツハイマー病(Alzheimer’s disease, AD)発症に伴うミクログリアの転写制御変容機構を解明することを目的として研究を推進した。その結果、約44,000領域のミクログリアTEの同定に成功、そのうち半数以上は新規TEであり、ライフステージの進行やAD発症に伴いダイナミックに変動していることが明らかになった。また、ミクログリアは、老化とAD発症において異なるTEランドスケープを獲得して、各々独自の細胞機能を発揮していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来法ではTEだけでなくpoised enhancerも検出されてしまうため、TEの識別が困難であったが、NET-CAGE法を用いることで真のミクログリアTE(機能的エンハンサー)の検出が可能になった。また、ミクログリアにおける老化やAD特異的TE並びに両者に共通するTEの同定は、それらの近傍制御遺伝子情報と統合することによって、より正確な病態理解につながると考えられた。さらに、同定したマウスミクログリアTEを、既存の高齢者やAD患者ミクログリアのATAC-seqデータと比較解析することで、種間の共通点や独自性を明らかにすることができると考えられる。
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