研究課題/領域番号 |
19H01027
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
本庶 佑 京都大学, 高等研究院, 特別教授 (80090504)
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研究分担者 |
小林 牧 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (20400690)
Begum NasimAra 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (80362507)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,890千円 (直接経費: 35,300千円、間接経費: 10,590千円)
2021年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2020年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2019年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
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キーワード | AID / RNA編集 / 免疫グロブリン遺伝子 / トポイソメラーゼ 1 / トポイソメラーゼ1 / トポイソメラーゼ 1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は免疫記憶の根幹をなす、免疫グロブリン遺伝子の多様化[体細胞突然変異(SHM)とクラススイッチ(CSR)]の分子メカニズム解明を目的とする。Activation-induced cytidine deaminase (AID)はSHMとCSRに必須である。AIDによりDNA切断と修復段階においてそれぞれmiRNA及びmRNAのRNA編集の結果DNAの切断と修復が行われると予想される。DNA切断を行うトポイソメラーゼ1(Top1)の制御を通じてAIDによるRNA編集とDNA切断切断メカニズムを証明する。一方、AID依存的なESPN mRNA 編集がDNA修復において果たす機能を解明する。
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研究成果の概要 |
抗体遺伝子の多様化を支えるAIDの分子機能を解析した。DNAの二次構造を不安定化させるためのDNAトポイソメラーゼ1(Top1)の翻訳抑制機構を解析したところ、AID活性化がTop1 mRNA(特に3'UTR)へのmiRNA-Ago2複合体結合を促進するためであることを明らかにし、DNA切断段階におけるAIDの機能がmiRNA複合体の制御を通じて行われることを証明した。 さらに、AIDのC末端ドメインに依存するクラススイッチ組換えの修復段階についてRNA編集の可能性を探索したところ、AIDのC末端ドメインに結合するタンパク質を中心に修復段階を制御する新しい分子メカニズムを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AIDの発見以来、20余年間、AIDの標的RNA分子を探索し、初めてmiRNAを通じたmRNAの制御がDNA切断を促進するという新しい分子メカニズムを明らかにした。抗体遺伝子組換えはワクチンを始めとする感染性制御の根幹を成す生命システムであり、その謎について新発見を得た。
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