研究課題/領域番号 |
19H01036
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分50:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
田沼 延公 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 上席主任研究員 (40333645)
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研究分担者 |
安田 純 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 部長 (00281684)
島 礼 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 部長 (10196462)
盛田 麻美 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 特任研究員 (20647193)
佐藤 卓 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん薬物療法研究部, 共同研究員 (90814541)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2021年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2020年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2019年度: 16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
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キーワード | がん / 代謝 / がんターゲット治療 / PKM |
研究開始時の研究の概要 |
がんにおけるWarburg効果(W効果)の意義は良く分かっていない。我々は、W効果が、定説に反し腫瘍細胞にとって代謝上のハンデとなり得ること、一方で、非細胞自律的な機序によりがん促進的な作用も併せもつこと、を見出だした(W効果二面性)。それらのいずれもが双方向に治療展開を見込めつつある現状から、W効果二面性の詳細・分子基盤の解明は、医学上の喫緊の課題である。同時に、その発見から~90年経てもなお残る「W効果の謎」を解くという、学術的に非常に重要な意味がある。本研究では、申請者らがこれまでの研究にて蓄積した研究資材・知見・技術を駆使し、この問題に挑む。
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研究成果の概要 |
腫瘍に特徴的な代謝形質として最も良く知られるものに、ワールブルグ効果がある。ところが、高い認知度の一方、その発見から約100年が経過した現在も、その意義は良く分かっていない。本研究では、ワールブルグ効果が腫瘍に対してもつ正と負、両側面の詳細について研究した。反ワールブルグ効果型の解糖系酵素PKM1が一部がんにもたらす代謝メリットの詳細を解明した。一方で、ワールブルグ効果が特定シグナル伝達経路との相互作用を通じて、自身への免疫寛容を導く分子機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんとそのワールブルグ効果に関しては今なおその意義が固まっておらず、それらを包括的に理解しようとする試みは極めて重要である。小細胞肺がんでの結果は、標的治療の開発が進んでいないこの難治がんに対する新たなターゲット治療開発に大きく貢献すると期待できる。腫瘍免役との相互作用に関する研究結果は、がん進展におけるワールブルグ効果の真の意義を知るための端緒となる可能性があり、今後の研究のさらなる発展が期待される。
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