研究課題/領域番号 |
19H01071
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
岸 玲子 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, センター特別招へい教授 (80112449)
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研究分担者 |
池田 敦子 (荒木 敦子) 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (00619885)
小林 澄貴 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任准教授 (10733371)
齊藤 卓弥 北海道大学, 大学病院, 特任教授 (20246961)
湊屋 街子 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 客員研究員 (50733367)
山崎 圭子 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任講師 (60732120)
中島 そのみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (70325877)
宮下 ちひろ 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任教授 (70632389)
白石 秀明 北海道大学, 大学病院, 講師 (80374411)
アイツバマイ ゆふ 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 特任講師 (90752907)
三浦 りゅう 北海道大学, 環境健康科学研究教育センター, 客員研究員 (20506414)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
46,150千円 (直接経費: 35,500千円、間接経費: 10,650千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2019年度: 23,790千円 (直接経費: 18,300千円、間接経費: 5,490千円)
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キーワード | 環境化学物質 / 遺伝子発現 / 環境疫学 / 内分泌かく乱作用 / バイオマーカー / 出生コホート / 神経発達障害 / 第二次性徴 / 肥満 / 出生コーホート / 性分化 |
研究開始時の研究の概要 |
胎児期、乳幼児期は脆弱で環境化学物質による次世代影響が最も懸念され、生涯に及ぶ健康や疾病を規定する時期である。本研究はライフコース疫学として、2つの出生コーホート(母児514組および20,926組)の子どもを前向きに追跡し、学童期から思春期に①発達障害およびその基礎にある認知特性への影響、②子どもの思春期における脳の性分化や第二次性徴発来時期への影響、③出生時に低体重であった児の肥満リスク・体格発達の軌跡とバイオマーカーの関係を検討する。健康障害を引き起こす環境要因として環境化学物質の生体濃度を実測し、曝露濃度と健康障害リスクの関係を、社会経済要因等を合わせて検討する。
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研究成果の概要 |
ライフコース疫学として出生コーホートの子どもを前向きに追跡し、学童期から思春期にADHD(注意欠陥多動症)等の発達障害、およびその基礎にある「認知特性」への影響を検討している。特に子どもの思春期における脳の性分化や第二次性徴発来時期への影響、さらに出生時に低体重であった児の学童期以後の肥満リスク上昇の有無と生後の発育や発達の軌跡への影響を検討した。6歳のADHD傾向は胎児期のMEHP曝露により増加したが、2年後の8歳ではこの関連は消失しており、曝露レベルの低下も合わせて考えると、本研究のフタル酸エステル類の胎児期曝露は就学時以降のADHD傾向には影響を与えるレベルではない可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎児期から幼少時期は、生体の可塑性が高く環境要因が生涯に及ぶ健康を規定する重要な時期(疾病の胎児期・乳幼児期起源説/Developmental Origins of Health and Disease、DOHaD)とされる。近年は、胎児期から乳幼児期の環境により受けた健康影響を出生コーホート研究として、思春期、成人期以降まで追跡するライフコース疫学の重要性が広く認識されてきた。本研究では、胎児期から乳幼児期、学童期、思春期など長期的な人生の諸段階で、効果的な予防的介入に結び付けられる多くの科学的なデータを報告していくことができる。
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