研究課題/領域番号 |
19H01086
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多賀 厳太郎 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (00272477)
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研究分担者 |
佐治 量哉 玉川大学, 農学部, 准教授 (90453670)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
44,850千円 (直接経費: 34,500千円、間接経費: 10,350千円)
2021年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2019年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 脳 / 腸内細菌 / 発達 / リズム / 脳波 / NIRS / 共生 / 腸 / 乳児 / 自発活動 / EEG |
研究開始時の研究の概要 |
新生児期には膨大な微生物に遭遇するが、腸内細菌との共生は生存や健康のための必須な条件であること、さらには、脳の発達に腸内細菌が重要な役割を果たしている可能性が指摘されている。しかし、ヒトの乳児の発達過程において、脳と腸内細菌の相互作用の実態について不明な点が多い。本研究では、(1) 睡眠中の乳児の脳の自発活動と代謝の動的連関を明らかにする。(2) 乳児における脳と腸の活動・代謝のクロストーク(脳腸相関)を調べる。(3) 乳児の腸内細菌叢を分析し、それらの個体差が脳腸相関や脳の機能的ネットワークの発達に及ぼす影響を調べる。これらより、乳児期初期において、脳が腸内細菌と共発達する原理を追求する。
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研究成果の概要 |
発達期の脳を対象とし、機能的近赤外分光法(fNIRS)及び脳波計測を行い、生後3ヶ月児に生じる静睡眠中の紡錘波が、近傍の脳領域で脳血流の減少を引き起こすことを明らかにした。モデル研究により、脳の自発活動、脳血流、酸素代謝のリズムが、自発的に統合される機構を示した。16SrRNAメタゲノム解析による腸内細菌叢の分析と脳機能計測と分析を同時に行い、それらの間のあり得る関連性を実証するための基盤となるデータを得た。さらに、個人内の腸内細菌叢の生後発達の詳細について、100回以上に及ぶ強縦断データを得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳児期の脳の発達において、睡眠紡錘波の生成が、脳の血流変化を通じて、脳の維持機構を担う可能性を示した。また、腸内細菌叢との共生が脳の発達に及ぼす影響を実証するための基礎的なデータを得た。脳の発達と共生に関する新たな考え方を示した。
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