研究課題/領域番号 |
19H01087
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
宮崎 真 静岡大学, 情報学部, 教授 (30392202)
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研究分担者 |
竹内 成生 上武大学, ビジネス情報学部, 教授 (10329162)
関口 浩文 上武大学, ビジネス情報学部, 教授 (20392201)
板口 典弘 慶應義塾大学, 文学部(三田), 助教 (50706637)
中澤 公孝 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90360677)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,500千円 (直接経費: 35,000千円、間接経費: 10,500千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2019年度: 16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
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キーワード | ベイズ推定 / タイミング / 事前分布 / 学習 / 脳 / 身体 / 日常環境 |
研究開始時の研究の概要 |
我々が身を置く環境は変動に満ちている.理論上,課題標的の事前分布(例:投球速度の傾向とバラつき)を学習し,ベイズ則に従って感覚情報と統合することにより,その変動の影響を最小化(ヒット率を最大化)することができる―ベイズ推定―.これまでに,人間のタイミング行動でベイズ推定が機能していることが明らかにされているが,ベイズ推定が実環境で効果的に機能するためには,「複数の事前分布の学び分け」が必要である.本研究は,心理物理学的測定と脳機能測定を組み合わせて推進し,タイミング行動における「複数の事前分布の学び分け」の神経基盤を解明していく.
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研究成果の概要 |
代表者の研究を始めとした先行研究により,タイミング課題の遂行にあたって,脳がベイズ推定を行なっていることが明らかにされてきた.多様な事象が生じる実環境でベイズ推定が有効に機能するためには「複数の事前分布の学び分け」が必要である.本研究の代表的な成果の一つとして,短時/長時(速球/遅球)の2つの事前分布に異なる身体部位をタイミング応答のための運動効果器として割り当てると,それら二つの事前分布の学び分けが可能になることが明らかとなった.この成果を始めとして,本研究により複数の事前分布の学び分けを可能とする条件が明らかにされ,さらに感覚運動系のベイズ推定の機序探求と応用に寄与する知見が得られた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タイミング行動におけるベイズ推定の研究は,国際的な重要研究課題の一つとなった.従来の研究の多くが単一の事前分布の学習を対象としてきたが,実環境でベイズ推定が有効に機能するためには「複数の事前分布の学び分け」が必要である.本研究の成果は,それを可能とする条件を複数明らかにした.これらの成果は,有力な神経基盤の候補を矛盾なく示し,さらにスポーツのスキル解析やスキルアップ法の提言に繋がることも期待される.加えて,先行研究課題から継続・発展させてきた研究や本研究課題から派生した研究から,医学・産業応用への寄与が期待される成果も得られた.
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