研究課題/領域番号 |
19H01094
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寺田 賢二郎 東北大学, 災害科学国際研究所, 教授 (40282678)
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研究分担者 |
高瀬 慎介 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00748808)
森口 周二 東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (20447527)
金子 賢治 八戸工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (30333834)
野村 怜佳 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (50900320)
山口 裕矢 東北大学, 災害科学国際研究所, 助手 (20823579)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
45,890千円 (直接経費: 35,300千円、間接経費: 10,590千円)
2021年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2020年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2019年度: 19,760千円 (直接経費: 15,200千円、間接経費: 4,560千円)
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キーワード | 土砂流動 / 土質構成則 / 固液遷移挙動 / Material Point Method / 数値シミュレーション / MPM / 土砂流動シミュレーション / 固液繊維挙動 |
研究開始時の研究の概要 |
(a) 弾塑性挙動と粘性流動挙動の両方とそれらの遷移挙動を表現可能な材料構成則の開発(2019~2020前半)、(b) 高性能MPMの開発(2019~2020前半)、(c) (a)と(b)のプログラム実装と検証計算(2020後半)、(d) 地盤の支える機能と流れる性能に関する物性取得試験(2019前半~2020後半)、(e) 固体から流体への遷移挙動の模型実験(2020後半)、(f) パラメータ同定とキャリブレーション(2020中盤)、(g) 固液遷移挙動の再現解析による解析手法の妥当性確認(2020後半~2021前半)、(h) 実際の土砂災害を対象とした再現計算による性能検証(2021)
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研究成果の概要 |
従来のMPM を用いた不飽和土を対象とした研究では陽解法を採用しながら間隙水の疑似圧縮性を仮定する場合が多い。この場合、水に大きな体積弾性率を用いて間隙水圧を計算する必要があるためその求解が不安定となるだけでなく、時間刻み幅を極端に小さくする必要がある。これらの問題に対して、間隙水の非圧縮性を仮定できるfractional-step法の適用する試みがあるが、不飽和土を対象とした先行研究は報告されていない。本研究では、不飽和土を対象としてfractional-step 法を適用したMPM を新規に開発し、基本性能を検証するとともに、斜面破壊実験の再現解析により妥当性の確認を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゲリラ豪雨による斜面崩壊や堤防決壊などの土砂災害における典型的な物理現象であるが、規模が大きくなると人的・物的被害とともに社会的損失も甚大になるため、流動現象の発生とそれよる定量的な被害予測は社会的にも喫緊の課題として認識されてきた。本研究で開発に取り組んだ計算技術は、豪雨に起因して発生する土砂崩れの初期段階から流動後に堆積するすべての過程を一環してシミュレートできるものであり、実際の土砂災害のメカニズムの解明やリクス評価に資するものである。また、開発した手法は、マルチフィジックス計算の未踏領域を含んでおり、学術的にもこの研究分野を一歩先に進展させたと言える。
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