研究課題/領域番号 |
19H01106
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
鯉渕 道紘 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 教授 (40413926)
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研究分担者 |
中野 浩嗣 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30281075)
天野 英晴 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (60175932)
松谷 宏紀 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (70611135)
石井 紀代 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 上級主任研究員 (90612177)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
44,980千円 (直接経費: 34,600千円、間接経費: 10,380千円)
2022年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2021年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2020年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2019年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
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キーワード | 相互結合網 / Approximateコンピューティング / 光通信 / 計算機システム・ネットワーク / データセンター / Approximate コンピューティング |
研究開始時の研究の概要 |
ビッグデータ計算に代表される全体としての結果が重要な計算と潜在的な不正確さを持つ問題への近似計算が今後重要となる。これらの並列計算は計算ノード間の通信に膨大な処理時間を要する。そのため、データセンター内の通信が性能向上の鍵となる。しかし、2020年代後半には半導体の集積度の向上が終焉する。つまり、正確な動作のために大きいマージンを取る従来の設計では計算機システムの大幅な性能向上が困難となる。本研究ではマージンを削り、相応のビット化けを許容することで高バンド幅低遅延を実現する光通信を用いた計算機システムの設計技術を確立する。そして、ビット化けによる不確実性を容認する並列計算技術を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では、不確実容認計算機システムにより、近似計算の実行性能を大幅に向上させることを目的に実施した。成果は、不確実容認計算機システムの設計と、不確実容認計算アルゴリズミクスの2つに大別される。不確実容認計算機システムの設計の研究では、不確実容認の概念に基づくネットワークのアーキテクチャの開発と、一部の計算をプロセッサで実行せずにネットワーク内で近似処理することで高速化を実現する分散システム・アーキテクチャの二つを開発した。不確実容認計算アルゴリズミクスの研究では、Bloom filterなどを対象としたケーススタディを通して、その有効性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NP困難な問題に対して近似率が定数、あるいは任意の近似率に対する多項式時間アルゴリズムについて「完璧に動作する」コンピュータのモデルを対象とした先行研究は多数存在する。 しかし、これらはエラーを許容する不確実容認計算機システムにおける近似アルゴリズミクスとは一線を画したものである。開発した不確実容認計算アルゴリズミクスは高速性、精度の両面において効果が認められ、学術的意義が高い。 不確実容認コンピューティングは、成熟度の低いデバイスを計算機システムに利用することを可能にする基盤技術であるため応用範囲が広い。
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