研究課題/領域番号 |
19H01126
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
神作 憲司 獨協医科大学, 医学部, 教授 (60399318)
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研究分担者 |
松崎 政紀 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50353438)
川瀬 利弘 東京電機大学, 工学部, 准教授 (40633904)
藤木 聡一朗 獨協医科大学, 医学部, 講師 (90770173)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2021年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2020年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2019年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | 自己 / 身体 / 環境 / BMI / コミュニケーション |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまで、ヒトを対象とした心理物理実験により人工物に対して自己の身体所有感及び運動主体感が生じること、神経画像研究により身体の部位と外界との関係を把握するのに後部頭頂皮質が重要な役割を果たすこと、さらにはマウスを対象として自己の身体所有感が調査可能であることを見出してきた。これらの知見のもと、本研究は、健常者及び障害者を対象とする心理物理・神経画像研究、動物実験、さらには数理モデル等による統合的なアプローチを用いて行い、拡張された身体を手掛かりとして自己意識の脳内情報処理を解析し、自己の認識のための基礎となる脳内機構を明らかとする。
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研究成果の概要 |
我々は、人工物に対して拡張された身体を手掛かりとして自己意識の脳内情報処理を解析し、自己の認識の基礎となる脳内機構を明らかとするための研究を行った。ヒトを対象とした実験では、ロボットアーム錯覚課題により、運動主体感(SA)とアーム動作精度の関係が示唆されたほか、人工物を介した触覚伝達を可能とする実験系を構築した。また、神経性やせ症患者の治療経過における人工物への身体所有感(SO)・SAの変化を示唆する結果を得た。マウスを対象とした実験では、SAを評価するためにレバー操作に従う聴覚刺激呈示課題を構築し、マウスのSAに付随する行動を課題中の神経活動から推定する手法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトを対象としたロボットアーム錯覚課題により、人工物に対する身体認識について、人工物を介した運動・感覚との関連を調査した成果は、義手やBMIにより拡張された身体に対する身体認識を知るうえで重要な知見をもたらす。また、児童思春期の神経性やせ症患者の身体認識の特性が治療経過で変化する可能性が見出され、これにより、精神疾患のあらたな評価手法の開発へとつながることが期待される。マウスを対象とした運動主体感(SA)に関連する課題の開発や、皮質内ネットワークの解析手法の開発の成果は、自己意識の脳内機構のニューロンおよび神経ネットワークレベルでの解明に貢献し得る。
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