研究課題/領域番号 |
19H01166
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
鑪迫 典久 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (40370267)
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研究分担者 |
寺崎 正紀 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10363904)
山岸 隆博 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康領域, 主任研究員 (30379333)
堀江 好文 神戸大学, 内海域環境教育研究センター, 准教授 (60785137)
山室 真澄 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80344208)
石橋 弘志 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (90403857)
山本 裕史 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, 室長 (60380127)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
45,110千円 (直接経費: 34,700千円、間接経費: 10,410千円)
2023年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2021年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2020年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2019年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | プラスチック / 生分解 / 粒子 / 生態影響 / バイオアッセイ / ドラッグデリバリー / 難水溶性物質 / 試験困難物質 / 生態毒性 / マイクロプラスチック / ミジンコ / メダカ / カプセル合成 / マイクロカプセル / リスク評価 |
研究開始時の研究の概要 |
化学物質の新たな存在形態となりうる、マイクロカプセルを介した化学物質の環境中動態、野生生物の蓄積および生態影響について明らかにする。 マイクロカプセルとは、芯材に様々な化学物質を封入した微細な粒子状物質を指す。カプセルに封入された化学物質は、化学物質本来の化学構造から推定される環境動態とは異なる動きを示す。よってその動態解明は新たな研究分野として重要である。本研究ではマイクロカプセルの水環境中での拡散・環境動態および水生生物に与える影響を明らかにし、さらに揮発性・難水溶性の化学物質を内包したマイクロカプセルを合成し、カプセル化した場合としない場合とでの生物影響の差を調べる。
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研究成果の概要 |
マイクロカプセル(MC)とは化学物質を分解性ポリマーで内包した固形の粒子であり近年、ドラッグデリバリー、環境耐性を持つ農薬、徐放性香料など多岐に使用され、MC製品は年々増加している。化学物質本来の水溶解度や環境中安定性などとは異なる挙動を有することになるがその環境影響はほとんど明らかになっていない。MC製品からMCを抽出することが難しかったため、我々は自らMCを合成しメダカ、ミジンコを用いた生態毒性試験をおこなった。結果として、MC化により芯材の安定した曝露が行われ遅効性が確認できたが毒性は増加していなかった。しかしこのMC合成技術を応用して試験困難物質を対象とした新たな曝露手法を提案できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ドラッグデリバリー、環境耐性を持つ農薬、徐放性香料など多岐にMC製品が使用されその量も増加している。内包物である気体、液体や固体が微小粒子となり、紫外線、熱、酸素などの外部環境からも保護され、放出時間や場所がコントロールされる。MC化は本来の化学物質の物性と異なる挙動を示しつつ、本来の化学的性質は有している。化審法ではMCの芯材、壁剤は別々に扱い、MCとしての評価はしていない。つまり従来の環境中の分布モデルがMCには当てはまらず、既存のリスク評価法が適用できない。本研究はMCの生態影響の特性を明らかにすることができ、将来MCの化学物質としての新たな管理手法の構築に資すると思われる。
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