研究課題/領域番号 |
19H01168
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分64:環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
冨安 卓滋 鹿児島大学, 理工学域理学系, 教授 (60217552)
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研究分担者 |
松山 明人 国立水俣病総合研究センター, その他部局等, 室長 (00393463)
児玉谷 仁 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (30434468)
神崎 亮 鹿児島大学, 理工学域理学系, 准教授 (50363320)
小針 統 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 教授 (60336328)
本村 浩之 鹿児島大学, 総合科学域共同学系, 教授 (90433086)
幅野 明正 鹿児島大学, 農水産獣医学域水産学系, 准教授 (60274841)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
45,760千円 (直接経費: 35,200千円、間接経費: 10,560千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
2019年度: 18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
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キーワード | 水銀 / セレン / 海底火山活動 / プランクトン / 鹿児島湾 / 生態系影響 / 有機水銀 / 無機水銀 / 海底熱水噴気活動 / 毒性抑制作用 / 海水 / 生態系 / 海底噴気熱水活動 |
研究開始時の研究の概要 |
海底火山活動による水銀の放出が確認されている鹿児島湾において、海水中水銀分布を追跡するとともに、海水から、懸濁態粒子、プランクトン、魚と、その媒体の変化に伴う水銀挙動を追跡する。同じく火山活動によって放出されるセレンを合わせて追跡し、火山活動を起源とする水銀の動きを特徴付ける。その上で、工業活動による水銀の影響をうけた水俣湾、水銀鉱山の影響をうけたトリエステ湾(スロベニア)、小規模金精練活動の影響をうけているマンブラオ湾(フィリピン)など、異なる水銀起源をもつ他の海域との比較を行い、セレンの水銀毒性抑制作用に基づく水銀の危険性評価を試みるとともに、それに基づく対応策を検討する。
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研究成果の概要 |
鹿児島湾における海水及びプランクトン試料採取は、海底噴気熱水活動が存在する湾奥部と対照地点となる湾中央部において、2ヶ月に一度実施した。海水は、CTDロゼット採水器を用いて深度別に採水し、原子状水銀、反応活性水銀、懸濁物質中水銀及び溶存態総水銀の測定を行った。プランクトン試料は、目開き0.1 mm の開閉式プランクトンネットを用い、湾奥部では、海底噴気熱水活動の影響を受けている層と受けていない層別に、湾中央部では、底から表層までを通して、鉛直引きにより採取した。採取したプランクトン試料は、サイズ分けした後凍結乾燥し、有機水銀、無機水銀、総水銀および総セレン濃度を測定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海水中の水銀濃度とプランクトン中の水銀濃度の季節変動が調和的であること、また、それらが火山周辺では、対照地点の数十倍となることを明らかにした。また、プランクトン中の有機水銀は総水銀の約4割を占めており、火山活動によって放出された水銀が有機化し生態系へ濃縮されることが明らかになった。海底火山活動によって放出された水銀が内湾の生態系に及ぼす影響について、詳細な報告は限られており、本研究成果の学術的な意義は高い。また、水銀の毒性抑制作用を持つことから、セレン濃度は食の安全を評価するための貴重な因子であり、本研究で蓄積されたデータは、今後の研究の発展のための足掛かりとなる成果である。
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