研究課題/領域番号 |
19H01184
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
堂囿 俊彦 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (90396705)
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研究分担者 |
中村 美智太郎 静岡大学, 教育学部, 准教授 (20725189)
本家 淳子 浜松医科大学, 医学部, 特任助教 (20824981)
松田 純 静岡大学, 人文社会科学部, 名誉教授 (30125679)
三浦 靖彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40181854)
天野 ゆかり 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (60469484)
宮下 修一 中央大学, 法務研究科, 教授 (80377712)
青田 安史 常葉大学, 健康科学部, 教授 (90551424)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 人間の尊厳 / 在宅医療・ケア / 臨床倫理学 / 対話 / 人生の尊厳 / 倫理的対話 / 在宅医療 / 倫理的問題 / 倫理コンサルテーション / 院外倫理コンサルテーション / 倫理的対話の教育 / ディグニティセラピー / アドバンス・ケア・プランニング / ディグニティ・モデル |
研究開始時の研究の概要 |
近年、人生の最終段階において人としての尊厳を守ることを目的に、アドバンス・ケア・プランニング(ACP, 事前ケア計画)の導入が進められている。しかし、われわれの社会には、重度心身障害者など、ACPというプロセスをもてないままに日々の生活を送る人も数多くいる。ACPの普及と併せて、そうした人たちの尊厳ある生(また、その一部としての最終段階)を支えるための枠組みが求められている。そこで本研究では、「人間の尊厳」概念の検討を通じて、在宅医療・介護現場の具体的な場面において、ACPよりも包括的な形で人間の尊厳を守る話し合いを実現・促進するための具体的な方策を示す。
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研究成果の概要 |
本研究では、在宅医療に関わる専門職を対象にしたインタビュー調査、病院における倫理的問題と在宅医療における倫理的問題との比較検討、さらには、具体的な倫理的問題に関して専門職と対話を行うことにより、在宅の領域における「人間の尊厳」は、その人らしく日々の生活を送る「人生の尊厳」にあることを明らかにした。 さらに、患者・利用者、家族、医療・ケア従事者すべての尊厳が尊重される在宅医療・ケアを推進するべく、在宅の領域で活動する医師、看護師、ケアマネジャーなどの医療・ケア従事者や、多様な研究者16名とともに、『在宅ケアの悩みごと解決マップ ケースで現場の問題「見える化」します』を出版した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、「人間の尊厳」は、哲学や倫理学を専門とする生命倫理学者たちにより、いわばトップ・ダウンの形で、一定の解決を導く原理として議論されてきた。しかし、こうした理解は、事例に応じた多様な解決を基本とする臨床倫理学とは、必ずしも相性が良いとは言えない。そのため、これまで臨床倫理学における尊厳概念の意義は必ずしも明確ではなかった。本研究を通じて、その人らしく日々の生活を送る「人生/生活の尊厳」が在宅医療において重要であることが示された。また、さまざまな形で脅かされ、侵害される尊厳を具体的に保護するための方策を、在宅・医療の領域に従事する専門職自身が対話し考えるためのケースブックを出版した。
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