研究課題/領域番号 |
19H01187
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
佐金 武 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (40755708)
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研究分担者 |
鈴木 生郎 日本大学, 文理学部, 准教授 (40771473)
FRISCHHUT Akiko 国際教養大学, 国際教養学部, 助教 (50781853)
森田 邦久 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (80528208)
小山 虎 山口大学, 時間学研究所, 講師(テニュアトラック) (80600519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 分析形而上学 / 哲学的時間論 / 時間の空間化 / 現在主義 / 永久主義 / 現代時間論 |
研究開始時の研究の概要 |
時間の空間化とそのアンチテーゼとしての現在主義という対立構図をもとに、現代時間論の根本的刷新を試みる。その際、賛否様々な立場から問題の本質を多面的に分析し、全体として新たな議論を喚起することを通じて、時間の本性のより深い理解に努めたい。このように、多様な観点から現在主義やその他の可能性を追求することは、個々の思想の単なる理論的精緻化にとどまらず、近視眼的に存在論の問題に囚われてきた現代時間論の閉塞感を打開し、論争状況そのものを塗り替える契機となりうるはずである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、「時間の空間化」とそのアンチテーゼとしての現在主義という対立構図のもと、現代時間論の根本的刷新を試みることにあった。哲学における時間の空間化とは、時間を三次元の空間と同等の存在者として扱う考えであり、それに対抗する現在主義とは、すべてのものは現在にあるとするテーゼである。現在主義と時間の空間化を対比することで、両者の考えについてより深い理解に到達することができた。研究期間中、国際学会やセミナー等、多くのイベントを実施し、若手研究者の育成にもつとめた。これらの実績を基礎として、今後も引き続き研究プラットフォームとしての維持発展を目指す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「時間」はあらゆる場面でもっとも多用される概念の一つでありながら、我々はおそらく、その内実を正確に把握しているとはいえない。本研究プロジェクトでは、時間を空間と類比的に扱う「時間の空間化」に対抗するため、すべてのものは現在であると主張する現在主義の可能性を、肯定的あるいは否定的角度から多面的に評価した。時間論は哲学において基礎的で多方面に波及するテーマであるが、本研究で明らかとなった時間の本性は、哲学のみならず科学や心理学、その他の人間の知的営為全般に対しても一定の影響を及ぼしうるものである。
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