研究課題/領域番号 |
19H01198
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
久保田 浩 明治学院大学, 国際学部, 教授 (60434205)
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研究分担者 |
鶴岡 賀雄 清泉女子大学, 文学部, 非常勤講師 (60180056)
深澤 英隆 一橋大学, その他部局等, 名誉教授 (30208912)
江川 純一 明治学院大学, 国際学部, 研究員 (40636693)
藁科 智恵 日本大学, 国際関係学部, 助教 (60868016)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 宗教理論 / 宗教思想 / 宗教史 / 宗教学 / 思想史 / 哲学史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、狭義の宗教学において展開してきた自己反省を踏まえ、現代における宗教思想研究の可能性を問うものである。そのために、自覚的に学際的な観点から、つまり狭義の宗教学に限定することなく、近世以降、特に近代以降に歴史学、哲学・思想史、社会学、人類学、民俗学、心理学等の分野で生み出されてきた、「宗教」という事象についての理論化を、その成立・展開・受容にかかわる思想史的文脈において検討し、さらに特定の宗教的伝統の自己反省から生まれた理論化(神学、宗学、教学等)も考慮する。以上に基づき、宗教研究を新たに構築していくための諸条件を明らかにし、これから必要とされる宗教(思想)研究の形式と内容を構想する。
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研究実績の概要 |
本研究課題の最終目的である、宗教理論関連の事典を刊行するための準備作業を継続した。 諸宗教理論が持つ有効性、可能性、限界を分析する過程で、研究開始時点に構想していた『宗教理論事典』を『宗教理論家事典』(仮)と『新しい宗教理論史』(仮)の二本立てとして構想しなおした。各理論家間の連関を明らかにするために「宗教理論史」叙述の構想を練り、ヨーロッパ思想史・学問史において宗教の理論化という営みを歴史的・現在的に位置づける可能性について議論を重ねた。 なおこの「宗教理論史」は、第1・2年度中に検討を重ねてきた本研究全体の分析枠組み(近世以降の特徴的な宗教理論および概念を、人物に着目するのみならず、主題別に捉え直し、それらの思想史的特徴、影響と受容、現代的評価を行うための枠組み)を踏まえて、それを具体化するものである。思想家個人ではなく、宗教をめぐる理論的営みそのものの歴史的諸相、変遷、文脈、そしてその現在への影響は、人物ごとに思想を詳述することによっては達成され得ない。ここから、上述のようにそれを「新しい宗教理論史」と銘打って、定期研究会で集中的に議論し、構想を提出し合い、批判的検討を行い、『理論家事典』の作業終了後に時をおかずして具体的作業が進められるように、詳細な企画案を準備した。 以上を遂行するために、年度上半期に2回、下半期に2回定期研究会で各メンバーの研究成果の相互批判・検討、『宗教理論家事典』と『新しい宗教理論史』編纂の企画・準備作業を行った。また小規模な研究会・勉強会をほぼ毎月開催し、個別の理論家のテクスト分析を進めた。一方、研究チーム外部から研究者をお招きして、これまでの研究チームの分析に外部的視点からの批判を取り込み、分析の枠組みを精緻化する計画については、次年度へ持ち越すこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初第2・3年度に海外での実施を計画していた、宗教理論研究の基礎資料の調査と、国際的な研究動向の把握と海外研究協力者との協働の促進を目的とした現地調査が、新型コロナ感染症の蔓延によって実行できなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究チーム外部の研究者から批判的評価を受け、本研究の分析枠組みと具体的な分析へフィードバックする。海外研究協力者の招聘が難しい場合には、国内の研究者をお招きし、専門的知識の提供を受ける。 過ぐる2年度中に実施できなかった海外での実地調査と現地での海外研究協力者との協働が、引き続き実施できない場合を想定し、それに代わる作業として、上述の外部研究者からの知見を積極的に得ることで、理論家研究と理論史研究との有機的な総合を目指した議論を深化させることとする。
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