研究課題/領域番号 |
19H01199
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 純 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10251331)
|
研究分担者 |
中島 隆博 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (20237267)
竹峰 義和 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20551609)
清水 晶子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40361589)
乗松 亨平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (40588711)
長木 誠司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50292842)
オデイ ジョン 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50534377)
加治屋 健司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70453214)
森元 庸介 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (70637066)
桑田 光平 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (80570639)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
|
キーワード | 予見 / 未来 / 知覚 / 表象 / 芸術制作 / カタストロフィ / 歴史哲学 / 危機 / ポリティクス / イメージ / 制作論 / 予感 / 徴候 / アフォーダンス / 経験美学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は「予見(英:prevision)」という概念を仮説的な中心テーマとし、その概念が意味してきた内容をまずは思想史に依拠しながら解明するとともに、作品の制作論のみならず受容論を含む広義の芸術学、また、カタストロフィ論を中心とした同様に広義の政治学を結びつけながら、この概念によって論じられる現象を広範囲に探索することを目的とする。その際、単に並列的な事例分析に留まることなく、「予見」が認識、制作、政治の各次元でさまざまな行動を促す積極的なメカニズムを解明することにより、本研究それ自体が一個の発見法的な知の創出の場となることをめざす。
|
研究成果の概要 |
本研究は、「予見(prevision)」という概念の思想史的な系譜をたどったうえで、芸術作品の制作・受容における予見の作用や、政治的危機の予見(不)可能性を分析することにより、予見が認識・制作・政治の各次元で、実践的なアクションを促す、積極的な効果を有する営みであることを解明した。さらに、予見がそのような効果を生み出すメカニズムの多面的な考察を通して、予見が未来にのみ関わるのではなく、記憶や想起とも深く関係する、複合的な時間性をもつ行為であることを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、「予見(prevision)」をコア概念とする独自の問題設定によって、知覚・認識メカニズムをめぐる思想史、芸術作品の制作・受容をめぐる芸術学、カタストロフィをめぐる政治思想といった、複数の異なる学術領域を架橋する、いままでにない知的展望を開拓した。その展望は、コロナ禍や戦争をはじめとする同時代現象ともリンクする、「危機的時代における予見(不)可能性」というアクチュアルな思想的課題への実践的な応答をも可能にするものであり、その点に本研究の社会的意義があると言えよう。
|