研究課題/領域番号 |
19H01216
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 |
研究代表者 |
浅見 龍介 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 部長 (30270416)
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研究分担者 |
川瀬 由照 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00541228)
三田 覚之 独立行政法人国立文化財機構奈良国立博物館, その他部局等, 主任研究員 (00710493)
岩佐 光晴 成城大学, 文芸学部, 教授 (10151713)
小山 弓弦葉 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (10356272)
海老澤 るりは 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40615811)
矢野 賀一 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 室長 (60392544)
川岸 瀬里 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 主任研究員 (60610946)
宮田 将寛 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 専門職 (90737503)
西木 政統 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (90740499)
荒木 臣紀 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 室長 (20537344)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 11,000千円、間接経費: 3,300千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 能面 / 狂言面 / 能楽 / 猿楽 / 面打 / 仮面 / 能 / 芸能 / 能狂言面 / 芸能史 / X線CT / 美術史 |
研究開始時の研究の概要 |
能狂言面は舞台で用いる道具として伝来したため、能楽の宗家では作品として見せること、調査を受け入れることはほとんどなかった。 本研究では宗家の面と大名家、社寺に伝来した面を対象に、樹種、木取り、構造、彩色、銘文、保存状態に着目して調査する。同時にさまざまな角度から写真撮影して作品相互の比較を可能にする。また、能面には剥落や傷まで写すという文化があるので、細部の拡大撮影も行なう。東京国立博物館収蔵の面についてはX線CT、蛍光X線分析などの科学的調査も実施する。面に付属する面袋等、一緒に伝来した装束も調査することにより、コレクションの特質を探る。文献資料と照らし合わせて収集、管理等の歴史をたどる。
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研究実績の概要 |
鳥取藩伝来の能面を数多く所蔵する根津美術館の調査により、江戸時代限定ではあるが制作年代と作者が判明する作例の画像、データを収集することができた。 J.フロントリテイリング所蔵の能面および石川県立美術館寄託の前田育徳会所蔵面の調査により、加賀前田家伝来面の画像、データを集めることができた。また、当館寄託の大聖寺藩前田家伝来の能狂言面(文化庁所蔵)と合わせて前田家の能楽について考察する材料を集めることができた。 細川家が奉納した大分・宇佐神宮の能面調査を行なった。同家の能面のコレクションを所蔵する東京・永青文庫の調査は実施済みであり、両者を合わせて細川家所蔵の能面の大要が把握できた。 大名家の収集した中には製作が室町時代に遡る造形的に優れたものもあり、重要な芸術作品として日本美術史上に位置付け広く認知されるよう、豊富な画像とともに紹介する必要がある。また、名物面の写しも多く、その製作の経緯なども個別に考察することで、能面を手掛かりに大名家の歴史、大名間の交流なども見えてくると思われる。今後文献史料の調査も行ない、研究を進めていきたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本各地にある能狂言面の調査を実施し、画像、データを着実に収集することができている。
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今後の研究の推進方策 |
江戸時代に武家の儀式で能が催されたため、全国の大名家が200面以上、多い藩では800面という能狂言面コレクションを所有していた。大名は時に神社に奉納することもあった。それらの調査を今後も継続して行なう。 能楽の宗家には製作が室町時代に遡る古面が数多くある。それらは現在も舞台で使用され、調査が難しいところもあるが、着実に研究の成果を積み上げて重要作例の調査に理解を得られるようにしたい。
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