研究課題/領域番号 |
19H01218
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館 |
研究代表者 |
畑 靖紀 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 主任研究員 (80302066)
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研究分担者 |
古川 攝一 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (70463297)
森實 久美子 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部文化財課, 室長 (70567031)
鷲頭 桂 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 学芸部博物館科学課, 主任研究員 (90590448)
井戸 美里 京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 准教授 (90704510)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 顕密絵画 / 禅宗絵画 / 神道絵画 / 室町水墨画 / 室町絵巻 |
研究開始時の研究の概要 |
仏教と神道の美術は古代より日本美術の根幹をなす分野であるが、室町時代に限るなら宗教美術に関する研究は少ない。当時は、政治の実権を握る足利将軍家が武家の宗教儀礼を新たに創出しただけでなく、本来は天皇家が挙行すべき国家的な修法を代行していた。つまり美術に目を向けるなら、室町時代に足利将軍家は、多彩な宗教美術を総合的な宗教政策の下で制作させていたと説明できる。本研究は、後世、日本文化のモデルとして現代まで継承される室町文化の特質を解明するために、文化史上大きな意義をもつ足利将軍家の宗教政策との関係から、従来は研究成果が少ない宗教美術、なかでも最も主要な分野の仏教・神道絵画の歴史的な意義を研究する。
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研究成果の概要 |
仏教と神道の宗教美術は、古代より日本美術の根幹をなす分野である。しかし室町時代に限るなら、宗教美術に関する研究は少なく、この分野に関心が向けられる機会は稀である。しかし室町時代の文化は、日本文化の規範として現代まで継承される重要な意義を持つ。また当時、政治の実権を握った足利将軍家は、武家の宗教儀礼を新たに創出し、さらに本来は天皇家が挙行すべき国家的な修法も代行し、公家と武家の宗教文化を幅広く担うという明確な特徴をもつ。 そのため本研究では、歴史的に重要な室町時代の仏教・神道絵画の歴史的な意義を、多彩な宗教美術を総合的な宗教政策の下で制作させていた足利将軍家との関係から研究する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
室町時代・15世紀前半は、足利将軍家が文化のジャンルを再編し、床の間の座敷飾りや茶道、華道など、主に禅宗の仏教文化をベースとしながら、今日まで受け継がれる日本文化の原型を形成した極めて重要な時期である。そのため美術史の立場から、宗教美術に注目して日本文化の展開を包括的に論述する研究が必要不可欠である。 この問題意識のもと遂行される本研究は、「水墨画」や「やまと絵」という既成の分野の枠組みを横断する広がりをもつため、室町絵画を統一的に考察するための重要な学術的意思をもつ。その分析を通じて、本研究は室町絵画の新たな言説の獲得と再評価を目指すものである。
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