研究課題/領域番号 |
19H01219
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
小鍛冶 邦隆 東京藝術大学, 音楽学部, 教授 (90463950)
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研究分担者 |
鈴木 純明 東京藝術大学, 音楽学部, 准教授 (20773906)
折笠 敏之 東京藝術大学, 音楽学部, 准教授 (80751479)
野平 一郎 東京藝術大学, 音楽学部, 教授 (60228335)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 作曲方法論 / 現代音楽技法 / コンピュータ音楽 / ミクスト音楽 / 電子音響音楽 / コンピュータ支援作曲 / CAO, CAC / 演奏 / 演奏実践 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「内的聴感覚」に基づく「書法」と演奏実践とを前提として行われる伝統的な意味での作曲と、必ずしも電子音響を伴うとは限らない、今日的な水準でのコンピュータの創作への援用が、表層的な音響についてのみならず、いかに創作の方法論的基盤としての水準で関わるか(= 現代音楽技法)が、周辺領域等も含めた様々な尺度を通して整理されながら問われることとなる。 欧米との比較で立ち遅れていると言わざるを得ない作曲専門領域におけるこの分野の教育研究としての側面も、その重要な要素を為すことになる。 進捗の段階に応じた創作及び演奏実践こそが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
本研究課題は、現代における藝術音楽の作曲技法と演奏という観点から、コンピュータを援用した創作(作曲)および実演(伝統的な意味での演奏行為のみならず、コンピュータによる「演奏」も含め)の、方法論的な水準での検証およびそれに基づく実作を試みたものである。 何らかのセンシングを伴う、コンピュータによるリアルタイムの処理方法の理論的・技術的な水準での分類(様々なパラメータの扱い)、その分類自体を方法論的基盤として捉え直すことによる創作への応用性、CAO(「コンピュータ支援作曲」)に関するモデルと電子音響音楽における語法とを複合的、あるいは相互依存的に扱う創作の可能性等について検証し、有効性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
作曲専門領域における創作へのコンピュータの援用は、(時に複雑極まる)音響的構築物の形成に先立ち、通常の分析的な視点と構成論的な観点とを個々の創作レベルで予め併せ持つことを(ある程度の音楽的水準で)可能とする。仮に全くの機械的なシステムを設定したとしても、その個々のアウトプットの微妙な差異を見分ける(聴き分ける)身体感覚を、職業的音楽家は持つであろう。東京藝大作曲科における教育水準での応用(カリキュラムとして設定)や生み出される作品の質として、波及効果が期待される。コロナ禍と重なった研究期間の応急処置として導入した機材環境による新たな発表のあり方等含め、社会との繋がりを促進することも見込まれる。
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