研究課題/領域番号 |
19H01226
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01070:芸術実践論関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
谷川 建司 早稲田大学, 政治経済学術院, 客員教授 (10361289)
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研究分担者 |
小川 順子 中部大学, 人文学部, 教授 (00414029)
小川 翔太 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (00800351)
ワダ・マルシアーノ ミツヨ 京都大学, 文学研究科, 教授 (10796238)
須川 まり 流通経済大学, 社会学部, 准教授 (10814832)
近藤 和都 大妻女子大学, 社会情報学部, 准教授 (10830359)
西村 大志 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20341224)
板倉 史明 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (20415623)
長門 洋平 立教大学, 現代心理学部, 助教 (20632334)
北浦 寛之 開智国際大学, 国際教養学部, 准教授 (20707707)
木村 智哉 開志専門職大学, アニメ・マンガ学部, 准教授 (30636030)
久保 豊 金沢大学, 歴史言語文化学系, 准教授 (30822514)
木下 千花 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (60589612)
小川 佐和子 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (90705435)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 映画史 / メディアミックス / 異業種参入 / ピンク映画 / スタジオ・システム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本映画史上最大の構造的転換期・構造的変革期をなす1960年代末~70年代を対象とし、その社会経済的実態を次に掲げる問題群の解明を通して明らかにし、その歴史的位相を確定する。即ち、①スタジオ・システムの衰退・崩壊の内実とその産業史的意味、②大量宣伝・大量動員手法を確立した角川映画の勃興、③映画各社が試みた経営合理化と新たな作品路線の模索、④「ピンク映画」の隆盛の実態とその影響、⑤異業種からの映画産業界への人材流入の拡大とそのインパクト、である。 上記の五つの括りに因んだ映画関係者をインタビュイーとして抽出し、研究会一回につき1名をゲストとして招聘し、精度の高いヒアリングを実施する。
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研究成果の概要 |
1960年代末~1970年代にかけては日本映画産業界にとって構造的変革期であり、既存邦画五社が衰退する一方、角川映画に代表される新規参入者により新しい才能が市場に出て活性化した。 この変革期に映画業界に様々な立場で関わった当事者15名に対し共同インタビューを行なうことにより、古い時代の仕組みが滅ぶ一方で、旧体制の中で育った人材の技術力が新規参入者たちの映画作りで活用されていくダイナミズムを検証することが出来た。 その成果は、インタビュー集『映画人が語る日本映画史の舞台裏【構造変革編】』(仮題)、論考集『映画の生き残り戦略――異業種参入・デジタル化・アーカイヴィング』(仮題)として刊行予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
大映の倒産・日活のロマンポルノへの転換に代表される1960年代末における古い日本映画界の衰退と、角川映画やサンリオの映画製作への進出に代表される1970年代初めの日本映画界の新しい動きについては、これまで日本映画史の言説の中でそれぞれの個別事例は語られては来たものの、二つの時期の継続性について積極的には評価されてこなかった。本研究計画では、こうした日本映画産業界の構造的変革期に様々な立場で映画界に拘っていた15名の映画人への共同インタビューを行い、技術革新により旧体制と共に滅んだ仕組みがある一方で、人的継続性が担保されたことでその後の新たな日本映画界への技術の継承が行われた事が確認された。
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