研究課題/領域番号 |
19H01231
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02010:日本文学関連
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
日比谷 孟俊 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (60347276)
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研究分担者 |
長谷川 慎 静岡大学, 教育学部, 教授 (00466971)
大和 あすか 独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所, 保存科学研究センター, アソシエイトフェロー (30823752)
津田 眞弓 慶應義塾大学, 経済学部(日吉), 教授 (40390588)
佐藤 悟 実践女子大学, 文学部, 教授 (50178729)
木村 一 東洋大学, 文学部, 教授 (90318303)
山本 親 名古屋学院大学, スポーツ健康学部, 教授 (40125109)
伊藤 信博 椙山女学園大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (90345843)
白戸 満喜子 実践女子大学, 研究推進機構, 研究員 (50814042)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | パトロン / コメ澱粉 / 上方と江戸 / 一中節 / 吉原からの撤退 / 縮緬絵 / 国際シンポジウム / 和獨對譯字林 / パトロネージュ / 吉原 / 声曲 / コメ澱粉粒子 / 用紙 / 入銀 / 色材 / 近世文学 / ちりめん絵 / 工芸品 / パリ万博 / 数学モデル / コメ澱粉粒 / 偏光 / 複屈折 / 消光十字 / 浮世絵 / 文芸 / 社会階層 / 琴・三味線 / 大名 / 豪商 / 豪農 / 科学的分析 / 3次元蛍光光度分析 / 蛍光エックス線分析 / 摺物 / 江戸 / 文化 / 和独辞書 |
研究開始時の研究の概要 |
江戸後期の文化におけるパトロンの実態を解明する。吉原を江戸の文化のハブとして捉え、パトロネージュの構造解明を行う。浮世絵、文芸及び声曲というジャンルを縦糸に、江戸の旦那衆、大名、さらに、地方の豪農および豪商というパトロンになりうる社会階層を横糸にとり、学際的に研究を進める。遊女絵に使用される色材の非破壊化学分析から制作コストを見積もり、贔屓(ひいき)が費用を負担したと考えられる遊女絵においては制作コストが高いことを明らかにする。さらに、その画題や、文芸資料、声曲における情報から、パトロネージュ構造を解明し、近世文学研究の発展に資する。
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研究実績の概要 |
江戸文化とパトロンとの関係を研究した.浮世絵の用紙に用いられたコメ粉の同定は,大きさと形状を反射顕微鏡で観察し判断するという,経験を要する方法であった.考古学では透過偏光により澱粉固有の消光十字を確認していた.しかし,紙の表面にあるコメ粉の場合には,透過光では直線偏が散乱され,消光十字が観察できない.そこで,鋭敏色板の利用や濃い背景色での観察など,コメ澱粉の同定を容易にする方法を開発し,その光学的原理を説明した. 花街の音楽について上方と江戸との比較を行い,上方では有力な豪商がパトロンとなり,盲人の箏の演奏者を支援していることが判明.文政期から天保期の江戸の人脈を辿ると,一中節や筝曲のパトロンの一人として津国屋藤次郎(細木仙塢)の存在があったものと推測した. 江戸中期から続いた,玉屋弥八や大文字屋などの大きな妓楼は羽振りがよく,文政期の江ノ島の青銅の鳥居に名前が残るが,天保の飢饉に際し営業を停止した.吉原細見絵図からは,廃業による吉原からの撤退ではなく,土地を別の見世に貸し不動産業として吉原に残る.大文字屋は幕末には名義を波木井氏に譲り大正期まで続く. 幕末に遊女絵大判錦絵を,趣味人が美麗な縮緬絵としたものを発見した.縮緬絵の研究を急遽取り上げることにし,コレクター川上宏氏の協力を得,縮緬絵研究のチームを作り共同研究を開始した.2023年11月には東京藝術大学を会場に,アムステルダム大学名誉教授 Prof.Tilborgh を招待し,「縮緬絵の実態とその未来について」と題して国際シンポジウムを開催した.この成果は本にする予定である. 縮緬絵の制作に関しては,未だ科学的には解明されていないことが多い.伊勢参宮ブランド堀木氏の協力を得て,圧縮に再現性のある電動油圧装置を用い,実験的に収縮プロセスの解明を行った.明治期に足立の豪農が出版した『和獨對譯字林』について研究を継続.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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