研究課題/領域番号 |
19H01239
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
越智 博美 専修大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (90251727)
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研究分担者 |
有光 道生 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 准教授 (30715024)
井上 間従文 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 准教授 (50511630)
吉原 ゆかり 筑波大学, 人文社会系, 教授 (70249621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 冷戦 / 文化政策 / アメリカ文学 / アーカイヴ理論 / アメリカ文学・文化 / ミドルブラウ文化 / 沖縄 / 黒人文学研究 / アメリカン・センター / 環太平洋 / 環大西洋 / ポピュラー音楽 / スクリーン・メディア / アメリカ研究 / グローバル冷戦 / 文学 / アーカイヴ / 情動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、第二次世界大戦後のアメリカ文学を、冷戦期における米国主導のグローバルな文化外交政策との関連の中に据え、環太平洋・環大西洋・その他地域を相互に横断する地政学的な文脈において学際的かつ国際的に再考察することを目的としている。具体的には、(1)「アメリカ文学」と米国の「文化政策」が各国との間で相互形成されるという観点からグローバルな研究の構築を行い、(2)文化政策を軍事・経済・政治の連続体を支える情動の体制ととらえ、グローバル経済下における文化政策研究の学際的理論構築を行い (3)後進の研究者が利用可能な調査資料・成果公開をめざすものである。
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研究実績の概要 |
2020年度のコロナウィルスの感染状況により、とりわけ海外での資料調査に著しく支障をきたしていたものの、夏以降は延期されていた出張業務を実施した。 越智は、2020年6月にL. M. Montgomery学会(U of Prince Edward Island, Canada)にて、村岡花子と民主主義について発表をし、また研究分担者吉原が"Graphic Anne"という展示を行ったほか、2023年1月にサンフランシスコにて開催されたMLAの年次大会にて海外研究協力者Gerg Barnhisel、吉原とともにパネル発表を行った。井上は、夏季に米軍統治下沖縄で「琉大マルクス主義研究会」あるいはその後続組織に所属した短歌詩人の新城貞夫氏、詩人の知念友男氏らから聞き取りを行った。また香港、中国、アメリカ、イギリスを切り結ぶ権力関係に関する論文執筆のために必要な図書を購入し、知見を得た。有光は2022年11月にニューオリンズで開催されたアメリカ学会(ASA)年次大会において国際委員会主催のパネル"Worlding of Blackness: A Global Dialogue"をSelina Lai-Henderson教授(Duke-Kunshan)とともに企画・運営した。また、2023年3月に神戸市外国語大学の図書館で「黒人文庫」のアーカイブ調査をおこなった。同月、アイオワ大学にも出張し、同大学図書館で冷戦時代に創作学科に関わったマイノリティ作家・詩人たちの文献調査をした。吉原は米国主導のグローバルな文化外交政策と、アメリカ合衆国広報文化交流局のもと日本各地に作られたアメリカン・センターにおける図書館行政の関係を整理するため、島尾敏雄(奄美アメリカン・センターを受け継いだ奄美図書館館長)関係資料の調査整理を行った。 全体企画として英語論集の企画を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究計画は、海外研究者とのネットワークを作ること、および海外アーカイヴ調査を主軸としていたために、その研究計画のほとんどが、新型コロナウィルスの蔓延により延期を余儀なくされている。会合をオンラインで開いたり、国内でできるリサーチは行うことで補い、また2022年度後半以降にはかなり精力的に活動はおこなったものの、すべての計画を実施するには至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
夏季を利用して、延期になっている海外アーカイヴ調査に出向くことにより、調査計画を実施する。また英語論集についてはオンラインの会合を基本に進めていくことができるよう、海外研究協力者たちとも連携を取っている。
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