研究課題/領域番号 |
19H01301
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03010:史学一般関連
|
研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
三上 喜孝 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (10331290)
|
研究分担者 |
堀 裕 東北大学, 文学研究科, 教授 (50310769)
植田 喜兵成智 学習院大学, 付置研究所, 助教 (50804407)
稲田 奈津子 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (60376639)
赤羽目 匡由 東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (60598853)
畑中 彩子 東海大学, 文学部, 准教授 (80453497)
橋本 繁 日本女子大学, 文学部, 研究員 (90367144)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | 東アジア / 金石文 / 羅末高初 / 日韓比較 / 仏教 / 羅末麗初 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで、東アジアの文字文化研究の多くは、どちらかといえば、文字文化受容の初期の段階、具体的にいえば6世紀の朝鮮半島の文字資料と、7世紀以降の日本列島の文字資料の比較、という点に多くの関心が傾けられてきた。本研究課題は、対象とする時期を、日本では平安時代、朝鮮半島では統一新羅~高麗時代初期(いわゆる羅末麗初の時代)にまで広げ、石碑だけではなく、墓誌、印章、鐘銘といった金石文全般を対象とし、それぞれの資料的性格に即した研究を通じて、漢字文化が東アジアの隅々にまで広がっていった実態について考察する。
|
研究実績の概要 |
今年度も,新型コロナウィルスの感染拡大の影響で,韓国における資料調査を行うことができなかった。その代わりに,オンラインによる国際学術会議への参加,国際研究集会の実施等を行った。研究実績は以下の通りである。 2022年2月23日、慶北大学校人文学術院HK+事業団・国立歴史民俗博物館共同主催による学術大会『古代韓国と日本の文字文化と書写材料』を実施し、本科研が後援をした。オンラインにより開催し、日韓の研究者合わせて50名ほどの参加を得た。当日のプログラムは、 尹在碩(慶北大学人文学術院長)、西谷大(国立歴史民俗博物館長)の両機関の長の挨拶の後、三上喜孝(国立歴史民俗博物館、科研代表者)による趣旨説明、橋本繁(慶北大学人文学術院)による研究発表1「慶山・所月里木簡の性格―新羅村落文書との比較および形態的特徴より」、佐々田悠(宮内庁正倉院事務所)による研究発表「正倉院宝物にみる紙木併用」、李鎔賢(慶北大学人文学術院)研究発表「形式論からみた新羅村落文書―構造・書式と用語」、金跳咏(慶北大学人文学術院)による研究発表「銘文刀剣からみた古代日韓関係」、堀裕(東北大学大学院文学研究科)による研究発表「宗教からみた古代日韓の石と文字の文化」、赤羽目匡由(東京都立大学人文社会学部)による研究発表「『開仙寺石灯記』の外的性格に関する2,3の問題」をおこない、その後李東柱(慶北大学人文学術院)、畑中彩子(東海大学)らを交えた総合討論をおこない、日韓の古代金石文資料についての有益な学問的な議論を行うことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度も昨年度に引き続き,韓国での資料調査については,新型コロナウイルス感染拡大の影響から,やむなく実施を断念せざるを得なかった。代わりに,オンラインによる国際学術会議への参加・発表や国際研究集会の実施を積極的に行った。 資料収集については,韓国の古代~高麗前期までの金石文を中心に,基礎的なデータの収集と入力につとめた。
|
今後の研究の推進方策 |
韓国において,資料調査を行う。とくに,韓国の国立中央博物館や国立慶州博物館をはじめとする博物館所蔵の6~11世紀の金石文のうち,とくに問題となる金石文について可能な限り実見調査を行う。調査の際には韓国の研究協力者にも同行してもらい,金石文解読や調査手法の共有化をはかる。 国内(国立歴史民俗博物館や東京大学史料編纂所)で研究会を複数回開催し,釈文の検討や日韓金石文資料の比較検討,さらには研究発表を行い,研究分担者の間で意見交換を行う。
|