研究課題/領域番号 |
19H01317
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森本 一夫 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00282707)
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研究分担者 |
新井 和広 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 教授 (60397007)
河原 弥生 東京大学, 附属図書館, 准教授 (90533951)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | イスラーム教 / イスラーム史 / ムスリム / ムハンマド一族 / 血統 / 宗派 / サイイド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、イスラーム(史)研究において開拓途上の主題「ムハンマド一族研究」に焦点を絞った国内初の共同研究である。ムハンマド一族とその血統はどう論じられてきたか、彼らは一体誰だと考えられてきたのかを解明する。これは、(a)ムハンマド一族という切り口が「スンナ派」「シーア派」といった基本概念の問い直しやイスラーム教とムスリム諸社会の通時的変化の理解に資することから、また(b)イスラーム教の名で意義づけがなされた血統をめぐる言説の研究は「イスラーム」と「ムスリム社会」との関係性を具体的に考察することを可能とすることから、イスラーム(史)研究をイスラーム特殊論をこえたより開けたものとするために役立つ。
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研究成果の概要 |
イスラーム教の創始者ムハンマドに連なる血統とその血統を帯びるとされる人々がさまざまな環境に暮らすムスリムによってどのように論じられてきたかを探究した。国内外の11名のメンバーが、定例研究会や現地合同調査により知見を共有しながら事例研究を行った。成果発表は国際的な研究集会でのパネル組織やシンポジウム開催、雑誌特集号の刊行などを通じて行った。さまざまな時代・地域に関する事例研究を展開することができたのみならず、スンナ派・シーア派間での異同や女性の扱いの問題など、時代・地域をこえた論点について考察を進めることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ムハンマドの一族を称す人々はイスラーム史のさまざまな場面に登場し、また現在もムスリム諸社会に広く見られる。よって、彼らに対する洞察を深めることは、過去と現在のイスラーム教やムスリム諸社会の理解の深化に資することが期待される。しかし、多様な姿を見せる彼らをムハンマド一族という共通の属性に即して捉え、彼らの立場や役割、彼らの血統が持つとされてきた意味を解明しようとする動きは世界的に見てもようやく緒についたところである。本研究は、このような新たな動向のなかでの独自の試みと位置づけられる。
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