研究課題/領域番号 |
19H01331
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03040:ヨーロッパ史およびアメリカ史関連
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
佐々木 真 駒澤大学, 文学部, 教授 (70265966)
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研究分担者 |
丸畠 宏太 敬和学園大学, 人文学部, 教授 (20202335)
斉藤 恵太 京都教育大学, 教育学部, 准教授 (20759196)
辻本 諭 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50706934)
剣持 久木 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (60288503)
原田 敬一 佛教大学, 歴史学部, 名誉教授 (70238179)
谷口 眞子 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70581833)
西山 暁義 共立女子大学, 国際学部, 教授 (80348606)
鈴木 直志 中央大学, 文学部, 教授 (90301613)
大村 順子 (兼清順子) 立命館大学, 国際平和ミュージアムオフィス, 職員 (90773987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ヨーロッパ史 / 軍事史 / 戦争 / 記憶 / パブリック・ヒストリー / 博物館 / 記念碑 / サブカルチャー / 記念館 / 公共史 |
研究開始時の研究の概要 |
「歴史のなかで戦争がいかに作り出されたのか」という問題を設定し、「戦争の消費」という分析視角を用いて、戦争理解や戦争認識が歴史的にいかに形成・変化したのかを考察する。具体的には個人や集団の戦争体験、メディア、博物館や記念碑を研究対象とする。 日本や先進諸国では平和が続き、戦争体験者が激減しつつある。そのために一面的な戦争認識が無批判に広がる危惧がある。だが、その認識は時代のなかで創られたもので、多様な戦争認識のひとつでしかない。混沌とした現代社会の考察に際して、戦争に関するより広い視野を歴史学の観点から学会や社会に提供することが、本研究の最終的な達成目標である。
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研究成果の概要 |
冷戦後の戦争の変化などにより、戦争の多面性が注目されるなかで、本研究は戦争や戦争体験がどのように「消費」され「変容」したかに焦点を当てた。発信者と社会集団の相互作用に焦点を当てた「戦争の消費」という概念は、戦争認識の形成と変化の理解に有効であり、それを通じて、17世紀以降の戦争認識の変化や20世紀の戦争の暴力性や残虐性の原因を考察した。 その結果「戦争の消費」という概念の有効性を確認できた。たとえば、博物館展示については、設置主体の意図や観客の反応(消費行動)の相互作用が示唆された。研究の総括は今後の課題だが、戦争認識の変化のメカニズムについて一定の見通し立てることができ、有意義な成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:「戦争の消費」という概念の有効性についての研究は、戦争研究や人文社会科学の分野において新たな視点を提供することとなる、博物館展示における設置主体の意図や観客の反応との相互関係の解明は、戦争認識の変化のメカニズムの解明の一助となり得る。 社会的意義:戦争の消費に関する研究は社会的な関心事に対応し、戦争の記憶や理解に関する議論を促進させることになる。また、研究結果の社会的な普及を通じて、一般の人々に対して戦争の消費の問題を意識させ、戦争に関する理解と記憶の促進に寄与することになろう。
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